HISAKOブログ

微弱陣痛

bijyaku

出産予定日が年末ギリギリの12月28日の
臨月の妊婦さんが来院されました。
彼女は自然にお産が始まるのを待ちたいと考えています。

が、38wの妊婦健診で、

「12月30日までは待てますが
予定日を2日越えてもお産になっていなければ
お薬を使って誘発しますね」

と医師から説明されたそうです。

年末年始で、人手がないから・・・でしょうか?
40w2d、予定日をたった2日越えたというだけの理由で
誘発分娩するのでしょうか?

正常分娩の定義は37w〜41wです。
出産予定日が40w0dなので
予定日以前の3週間、予定日 以後の2週間の期間に
お産になるのが自然なんです。

ということは、予定日から遅れること2週間は
胎盤機能が低下したり、妊婦さんの血圧が上がったり、
赤ちゃんの予備能力が低下したりという
医学的適応がない限りは、
分娩誘発をする必要はないんです。

内診では

「子宮口、指1本ぐらいかな〜」
「ちょっと開いてきてますね」

そんな表現で説明されますね。

でも実は、
内診で診ているのは
「子宮口が何センチ開いてきているか」
だけではなく、

子宮頸管の短縮度合い(展退)、赤ちゃんの下降度、
子宮口の柔らかさ、子宮口の向きなど
さまざまな情報を得ています。

そしてお産は、
それらすべての条件がある程度満たされて、
はじめて開始します。

いくら正期産(37w)以降であっても
子宮頸管の熟化がなければ、
いくら分娩誘発をかけたところで
お産は進まず、産婦さんと赤ちゃんに苦痛を与えるだけです。

分娩誘発剤を使えば、当然、子宮は収縮します。
ということは、陣痛は来るんですよね。

陣痛は来るけどお産が進まない・・・
そんな地獄のような状況が待っています。

痛いのに、子宮口は開かない。
痛いのに、赤ちゃんは下がってこない・
痛いのに、子宮口は柔らかくならないし、頸管も展退しない。
これって、かなりキツイです!

陣痛は来ていても有効にお産が進まないことを
医学的には「微弱陣痛」といいます。

産婦さん的には、
「もう人間捨てて野獣になるわ!」ってレベルの強い陣痛でも
お産が進まなければ、微弱陣痛なのです・・・。

どこが微弱やねんっっっ!!
ボケーーー!!!

道理に合わない理不尽なネーミング。
的外れな「微弱」という響きに
思わず噛みつきたくなります。

わたしは第一子のお産のとき
赤ちゃんが育ちすぎている(かも)という理由で
38wで誘発分娩をしました。

予定日まで、まだ2週間もあるわけですから、
わたしの身体の産む力も、
赤ちゃんの生まれる力も、どちらも準備不足で
お産開始には不十分な状態でした。

そんな妊婦にいたずらに誘発をかけたらどうなるか?
こんなに痛いなら子宮口は8cmは開いているはず!
と思ったのに、内診してもらったら
「あーまだ3cmだね・・」って。

うそやろ〜〜〜〜〜〜〜!!!
もう、ワケわからなくなりました。

2日間誘発をかけても
無意味な陣痛だけが容赦なく襲い、
食べられない、眠れない、あまりの激痛と恐怖に
わたしは半狂乱になりました。

微弱と言われても、陣痛は1分間隔です。
地獄のような時間を過ごしました。

3日目の朝になっても
陣痛は変化なく、相変わらずお産は滞っていました。
3回目の正直で、再び誘発開始。
もうしんどすぎて、どうにでもしてくれ!
投げやりになっていました。

3日目の誘発開始から数時間、
ようやく、お産が進み始めました。
わたしの身体と、赤ちゃんの準備が整った結果です。

さぁここからだ!

だけどやっぱり、進み具合はゆっくりで、
38wで無理に誘発をかけたことを
わたしは大後悔しました。

数時間後、
とうとう赤ちゃんの心拍が低下し始めました。
度重なる子宮収縮(陣痛)は、赤ちゃんの全身を
真っ向から締め付けます。
ムチ打つような陣痛は、臍帯を流れる
酸素供給さえ妨げるのです。

「もうしんどい。もう限界」

赤ちゃんからのSOSです。

長時間にわたる陣痛は、
産婦にとっても、赤ちゃんにとっても
冷酷無残で壮絶な苦難となります。
とくに赤ちゃんにとっては、
生死をかけた戦いに匹敵するかもしれません。

医師は、帝王切開に切り替えられるように
準備していたようです。
これ以上心拍低下が続くようであれば
赤ちゃんの安全を最優先するため
緊急帝王切開となります。

そうこうしているうちに、なんとかお産は進み始め、
ギリギリのところで
自然分娩ができたのでした。

自分自身のそんな経験からも、
適応がないのに誘発をかけるのって
どうなの?と思います。

ママと赤ちゃん、2人のタイミングが整ったときに
自然にお産は始まります。
すべての条件がぴたりと合えば、
お産はスルスルと進むはずです。

産院基準でお正月生まれを避けるなんて、
新しい命の誕生をなんやと思ってんねん!!

ちなみにわたしは、
1月1日生まれですけど?

何か文句あります?

 

 

 

 

 

 

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