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2017.09.22

保健室の先生

東大阪市養護教員部会。
幼稚園、こども園、小中高校
市内の養護教諭向けに
講演をさせていただきました。

養護教員とは、
保健室の先生のこと。
実はあまり、その仕事の領域を知られていません。

昔、わたしは活発な子だったので
ケガをしてはしょっちゅう
保健室のお世話になったのを覚えています。

病気のとき、話を聞いてほしいとき、
なんかしんどいなぁ・・・というとき、
サボりたい気分のとき。

いろんなパターンで保健室に行き、
先生が優しいのをいいことに、
無理難題をふっかけたりして
ストレス発散を楽しんでいました。

今から思えば
宇宙人みたいな子どもに、わけのわからん課題を与えられても
さまざまな形でちゃんとケアしてくれた
保健室の先生の偉大さ・・・
尊敬してしまいます。

子どもは、本当にいろんな顔を持っています。
教室での顔、保健室での顔、お父さんに見せる顔、
お母さんに見せる顔、友達に見せる顔・・・

担任の先生や教科担当の先生では
その子の深い部分に隠れている『心』を
把握し、きめ細やかにケアすることは
難しい場合も多いと思いますが、

表面化していない、その子の内面を支えている『個性』を
しっかりととらえて、その子の深い部分に
アプローチできるのが養護教員です。

子どもたちそれぞれの
個性豊かな花を咲かせるためには
専門職というプロ意識は絶対的に必要だと思います。

ここでいうプロ意識とは、

失敗のある学びは自分を成長させるという向上心で
がんじがらめにならず、
楽しみながら子どもからたくさんのことを学び、
ときには失敗も許せるぐらいの心の余裕を持つ
学びのある専門的なプロ意識です。

いまどきの子は、
社会環境、家庭環境、多様化するなかで
しんどい子がいっぱいいます。

保健室に行く子は、心身共に
なにか助けを求めている場合も多いので
そんなときにさりげなくアプローチできる
先生はやっぱり素敵!

だからこそ、保健室の先生には
物事の見方をたくさん持って
ときには自分の価値観さえも捨てて
豊かな感性で視点を広げ

プライバシーには配慮しつつも
ありのままに、人生の先輩として
子どもたちに体験してきたこと、失敗したこと
オープンな態度で恥ずかしがらずに
話してあげてほしいです。

ありのままに話すことで
きっと、伝えたいことは伝わっていくはず。
それは必ず、彼らにとって心に響く
メッセージになるはずだと信じています。

わたしは、仕事、プライベート両面から
小学校、中学校、高校と
さまざまな発達段階にある子どもたちに関わってくださる
先生と話す機会が多々あります。

子どもたちとために、
熱意を持って体当たりで向き合ってくださる先生たちは
本当に感謝です。

でも、それと同時に残念ながら・・・
子どもの一面だけを見て、
全部知った気になっている先生も多いのが現実です。

一面だけじゃなく、子どもの持つ多面性に
目を向け知ることに努力を惜しまない先生が増えたら、
子どもたちはもっともっと
学校に心を許すのに・・・。

子どもの脳裏に焼きついて、ずっと残っていくような
心に響く言葉がけのできる先生が相手なら
子どもたちは必ず、
鎧を脱いで歩み寄ってくることでしょう。

養護教員に必要なのは
「遊び心」「たくさんの話の引き出し」
「心のゆとり」「豊かな感受性」

それらをどんどん表現して、
励ましをくれる先生
元気をくれる先生として

悩める現代の子どもたちに
癒しを与えてあげてほしいと思います。

子どもたちは、今までも
そしてこれからも
誰かに支えられながら生きていくことを
しっかりと伝えてくださいね。

わたしたちは、経験に学び、
経験していないことは他人事です。

知識やデータなんか、
子どもたちはまったく興味を示しません。
「あれはダメ!」「これもダメ!」
伝え手の自己満足で終わらないように。

学校は、教員も子どもも、
お互いの魂の成長の場

個々が持っている想いを互いに出し合うことで
影響しあいながら成長していける場で
あってほしいと思います。

それにしても、こんなにも神経のすりへるような
お働きをされているのに、
各学校に養護教員が1人しか配置されていないって
どうなのでしょうね。

やることだらけで目が回りますよね。
各学年に1人ずつ、養護教員がいるぐらいで
ちょうどいいんじゃないかなぁ・・・

学校に1人って
絶対足りんやろ!

と思いますが、いかがなものでしょう?

多忙のなか、
優しく子どもたちの成長を見守り包み込んでくださる
養護教員のみなさま

保護者を代表してお礼を申し上げます。

いつも
本当に本当にありがとうございます!

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