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2017.04.20

草食系男子の実態

ばぶばぶで
育児相談と同等に多いのが
セックスレスの相談です。

子どもが生まれ、
授乳中のママの性欲が減退するのが
セックスレスの大きな理由のひとつなのですが、
最近やたらと目立つのが、パパ側の理由です。

「うちのダンナ、草食系で・・・
あまり興味がないみたい」

そう訴えるママたちが
増えてきているような気がしています。

そもそも、“草食系男子”という言葉が
ポピュラーになったのは
2006年以降のことでした。

あなたの周りにも、この言葉がピッタリの
男性がいるのではないでしょうか。

なぜ草食系男子が増えたのか?
その理由を考えてみました。

昔と違って今は、
仕事も家事も子育ても、なんだって男女平等。
男性も女性も、同じ役割を求められるようになったので
男性たちは、男らしくある理由を
失ってしまいました。

「男は強いもの!」
「男性が女性をリードする!」

そんな男性イメージは、
もう古いのかもしれません。

オネエ系男子、オタク系男子・・・
さまざまな個性が認められるようになり、
中性的で繊細な草食系男子も
幅広い層に受け入れられ、愛される時代となりました。

そして、ナイーブになっていく男性に
対抗するかのように
“肉食系女子”の存在が目立つようになりました。

仕事も男性以上にバリバリこなし、
セックスも待ってなんかいないで
積極的に自ら異性を狩りに行くっ!!

そんな男まさりの強さを持つ女性を前にすれば、
男性は「自分がガツガツする必要はないか・・・」
受け身になってもしかたがないかもしれませんね。

また、日本の風俗は
世界から注目されるほど充実しているそうです。
これは男性にとっては最高の環境です。
たとえ特定の女性がいなくても
充分に満足できてしまいます。

特定の女性との良好な人間関係を保つためには
時間もお金も精神力も必要。

それを「しんどい」と感じてしまう男性は、
わざわざ恋人を作ったり結婚しようとは思いません。
そんな面倒なことをしなくても
風俗に行けば欲望は満たされるわけですから。

モノにあふれた現代社会。
必死に求めずとも、だいたいは
なんだって手に入ります。
それによって、草食系になってしまった男性は
「子孫を残したい」という
本能さえも働きにくくなってしまうということが
考えられると思います。

スマホの普及によって
いつでも誰とでも繋がることができる時代です。
手軽にプライベートを共有することが
できるようになったことも、
特定の異性を求める必要が薄れてしまった要因かも
しれませんね・・・。

中高校に『いのちの授業』に行き、
「マスターベーション」や「包茎」の話をすると
目をキラキラさせて
飛びついてくる男子たちがいます。

「おっぱい好きな人ー?」
「ムラムラする人ー?」

身を乗り出してガッついてきてくれる
男子たち。

でも、その影に、
まるで何のことだかわからない、というように
キョトンとしている男子たちが
どの学校で講演をしても
確実に増えてきているように感じています。

もちろん、マイクを向けられると
本当はマスターベーションを知っていたとしても
恥ずかしくて言えない男子たちもいます。

答えられなかった生徒が、
本当に知らないのか、恥ずかしくて答えないのかは
目を見ていればわかります。

当初『いのちの授業』を始めたばかりの頃は
答えないのは「恥ずかしがってるだけ」と
思いこんでいました。

が、最近、
どうやら彼らは恥ずかしいだけではなく、

本気で包茎を知らない?
真剣にマスターベーションを知らない?
本当に『性』に興味がない?

大丈夫か?
現代の男子たちーーー!!!(^_^*)

と思うようになりました。

もしかして、わたしは
自分が中高生だった時代を基準にして
自らの経験や常識でイマドキの子どもたちを判断し、
彼らの現状について考えることを放棄したまま、
自分よがりの思い込み授業を
していたんじゃないか?

ある中学校で、
性教育を含んだいのちの授業をしたときに
生徒たちが『自分』について書いてくれた内容が
以下です。

・自信がない
・傷つくことが怖い
・愛されていないと思う
・自分のことを好きになってくれる人などいないと思う
・人と比べてしまう
・自分が嫌い
・失敗することを避けたい
・人間関係がめんどくさい
・どう見られているか気になる
・相談するのが苦手
・自分のことは全否定
・周囲に合わせてしまう
・目立たないようにする
・弱さを見せたくない
・必要とされたい
・認められたい
・考えることを放棄する
・LINEでは盛り上がるけど一緒だと話が続かない
・SNSが自分の居場所

どれも、
極度に傷つくことを恐れている言葉ばかりのように思えます。
大人も同じような人が増えていますよね。

10代の人工妊娠中絶や性感染症は、
1990年代後半から急激に増加しました。
それは、ネットの普及による情報氾濫社会のせいだと
思われていました。

でも実は、2001年をピークに
10代の人工妊娠中絶は驚くほど急減しているんです。

そしてちょうどこの頃から
セックスレスの相談、草食系男子が増え、
事態は一変していくことになります。

ネットは確実に進化し、情報はさらに
複雑に氾濫しているのに
どうして人工妊娠中絶や性感染症が減ったのでしょう?

それは、男性の草食化、
つまり、傷つきたくない気持ちの
蔓延が大きな要因じゃないかと思います。

イマドキの男子は、さまざまなストレスに
対する心の弱さがあります。
「個人がストレスに弱い」というより、
社会全体が大きく変化したことで
結果として、個人を支えていた集団が
弱くなってしまったのではないかと感じます。

どうして
そんなに自分に自信がないのか?

どうして
ストレス耐性が弱いのか?

どうして
傷ついたときに自ら立ち直る力が弱いのか?

を、考えたときに、

子どもたちには、
ストレスに遭遇する機会をもっと増やすことが
大事だと思いました。

男子たち!!

もっともっと恋をしろ!
もっともっと誰かを好きになり、
いっぱいいっぱい失恋をし、
いっぱいいっぱい涙せよ!

それを友達と共有し、
励まされ、勇気づけてもらい、
悔しさ、切なさ、悲しみ、
そして支えられる嬉しさを経験をすべきなんです。

一方で、性暴力、レイプなどの性犯罪の予防として
男どうし、友達であったり、学校の先生であったり、
家の人であったり、
「セックスしたいけど、したらあかんよな〜」
というような
本音トークができる相手が
いてくれると安心します。

人間関係のなかでの、犯罪抑制力という
社会性を身につける機会が喪失してしまうことだけは
避けなくてはいけないと
いのちの授業をしていて
つねづね感じます。

ネットやSNSを使っている子どもでも
トラブルに巻き込まれる子と巻き込まれない子がいます。

2次元アニメの世界にハマり、リアルな人との
接触を拒む人に共通するのが
極端に傷つきたくない気持ちや、
極度に失恋がこわい気持ちです。

いのちの授業や、性教育の授業では
子どもたちが今までも、そしてこれからも
誰かに支えられ、誰かを支えながら
生きていくことを伝えます。

『自立とは、依存先を増やすこと』

人は、人と人との間でしか生きられません。
傷ついたときに自ら立ち直るためには
多くの人との関係性を構築し、
たくさんの依存先を持っている必要があります。

だから、性教育では
「絶対にダメ!」だけではなにも伝わらないし、
それはただ、伝え手の自己満足にしかなりません。
男子にはとくに、本能に基づき
適度に、性やセックスに触れるなかで
いい意味での関係性、
依存性を増やすことが大事です。

子どもたちは、
知識やデータにはほとんど反応しませんが、
人の経験談、とくに失敗談には
真剣に耳を傾けてくれます。

人は経験に学び、経験していないことは
他人事です。

性教育、子どもたちの道徳教育に携わる大人は、
自分が経験してきたことや、
見聞きしてきた話などを
プライバシーに配慮しつつ話すことで
結果として伝えたいことがしっかりと彼らに伝わります。

先日、ばぶばぶで行ったママ向けのセミナー
『子どもに話してあげたい性のお話』で
参加されていた中学校養護教諭が
こうおっしゃいました。

「わたしは自分の経験談は話したくないんです。
プライバシーだから」

大人が壁を作ってしまえば、
そのような相手に対して、
子どもが心を開くとは思いますか?
彼らが聞く耳を持たないのは当然じゃないでしょうか。

子どもたちには、
大人の人生経験を、
ただ淡々と紹介するだけで十分なんです。
伝え手が恥ずかしがったり隠したりせず、
堂々とオープンな態度を示すことが、
実は多くの心に響くメッセージになります。

未来を担うすべての子どもたちに
幸せになってほしいから!!

わたしは体当たりで、
自分の体験談を話します!
隠しも濁しもしません!

彼らのためなら
誰がなんと言おうとフルオープンです!!

傷つくのがこわくて草食系になっている
男子たちを、
相手の心を思いやれる優しさゆえの
草食系にシフトできるよう。

今。
そんな性教育が求められていると
心底思います。

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