まるぼうず。

先日、4歳のふーちゃんが
何度注意しても言うことを聞かないので

「もうっ！そんなことばっかりしてると
丸坊主にするで！」

と脅しました。←（注）脅す子育てはNGです(^^;;

「それだけはやめてー！
ごめんなさい〜！」

になるのかと思いきや

彼は〝丸坊主〟という言葉に
目を輝かせました。

「え？丸坊主？
ふーちゃん、ハゲにしたい！！」

脅したつもりだったのに〜！
なんやねん、それ。
拍子抜けやんか。

うちは子だくさん。
子どもたちの散髪を、いちいちプロにお任せしたら
お金がいくらあっても足りないので
ママが散髪部長を務めています。

小さいうちは、どんな髪型をしてもかわいいです。
小さいからこそできる髪型もあって、
今だけだから！と、男の子でも女の子みたいに
髪を伸ばして結んでみたり、

ワカメちゃん、ちびまる子ちゃんみたいな
パッツン刈り上げヘアだったり

親はやりたい放題、まるできせかえ人形です。

でも残念なことに
子どもはいつまでも
言うことをきいてくれるわけではありません。

男子はそんなにこだわりませんが
女子は幼稚園の年中ぐらいから

「プリキュアみたいにして！」とか

「ピンクのゴムじゃないとイヤ！」とか

そして小学校５年生ぐらいからは
「触らんといて！」
髪に触れることさえNGになります（泣）

大人視点の『かわいい髪型』と
子ども本人視点の『オシャレ』には
かなりの温度差があって・・・

子どもと言えど
髪型は自分の自己主張のひとつなんですよね。
ママが自由にできるのなんてあっという間です。

ふーちゃんはなんで丸坊主に憧れているんだろう？
保育園の運動会で謎が解けました。
丸坊主の男の子率、けっこう高いのですね！

何か失敗をしたとき
やらかしちゃったとき

初心に戻って心を入れ替え
自分に喝を入れたり
正しい生き方を心がけ鍛え直す決意の現れとして
丸坊主にして気合いを入れるというようなことが
ありますよね。

出家する僧侶が俗世と縁を切る意味合いで髪を剃ったことから、
実際に出家するわけではなくても
それぐらいの勢いで反省してます！！を示すのが
頭をまるめる、という行動です。

芸能人が不祥事をしたときなどは
男性だけじゃなく女性でも丸坊主にして
反省の意を表す場合がありますが、
あれは反省しているのを周囲にアピールする話題作り的要素も
あるのかな〜。

そんなこんなで丸坊主はインパクトがあるし
ちょっと特別な意味合いがあったりするので
周囲の目もあり
勇気のいる髪型かもしれませんが

最近、ばぶばぶに来院されるパパたちでも
丸坊主にしている人をよく見かけます。

いまどき、丸坊主は
罰則的な意味ではなく、
立派なひとつのファッションのような気がします。

だとすると、
「丸坊主にするで！」と脅したところで
あまり効果がないですね〜。

そもそも、丸坊主がファッションの一部だとすると
『反省・謝罪＝丸坊主』
という図式は、好んでその髪型にしている方々に対して
失礼極まりない発想です。

どうして丸坊主が謝罪を示すと
言われるのでしょうか。

仏教では、己への戒めとして「頭を丸める」ことは
悟りの境地へ達する”解脱”への第一歩とされていました。

大昔のインド、日本や中国、アジアの国では
髪を剃るのは最大の恥辱とされていました。
罪を犯した者に対する一種の刑罰でした。

ヨーロッパでは、
奴隷となった人たちを人間以下として扱うための
〝しるし〟として強制的に丸坊主にしたのだそうです。

女性に対しては
宗教上の規律やルール違反、不道徳の罰や見せしめとして
丸坊主にしたそうです。
そして地域共同体からも追放されました。

今の日本だと、反省の意味での丸坊主は
世間に留まるための行為だけど
髪を剃られた上に社会から追放という残酷な歴史があるために
丸坊主は世界的に、差別や社会的・個人的な暴力の
象徴として認識されています。

でも、わたしは
男性の丸坊主は嫌いじゃないです。
丸坊主って言っても
お坊さんレベルのツルツルスキンヘッドではなくて
髪の毛を数ミリ以下にするヘアスタイルのことです。

むしろ、長髪より好きです！！

ついでにわたしは筋肉マッチョ好き！
男性らしいゴツさが好き！
ジャニーズ系の、チャラチャラ
ホストみたいな中性的男性は苦手。

単なる個人的な趣味の問題ですが（笑）

丸坊主は

清潔感がある！
男らしい！
いさぎいい！

だから好きー♡

ふーちゃん本人の希望でもありますし、
運動会がんばりました、のご褒美と
来月には5歳の誕生日もあるので
丸坊主にしてあげようかと思います。

そして今後は
彼を叱るときは

「もう丸坊主にしてあげへんからな！！」

と言って、脅そうと思います。

（注）しつこいようですが脅しはNGです。