HISAKOブログ

産後の入院日数

nyuin 289x405 - 産後の入院日数

日本の産後入院のスタンダードは
5泊6日です。(帝王切開は7日~10日間)

大阪のN産婦人科クリニックでは、
初産婦4泊、経産婦3泊。
一般的な入院期間と比較すると
ちょっと短めに設定されています。

ばぶばぶには、Nクリニックでお産をされたママが
たくさん来られるのですが、

退院早々、おっぱいが大変なことになって
駆け込んで来られるママが多いのが
ちょっと気になっています・・・。

母乳分泌の立ち上がりには、
最低でも3日間を要します。
とくに初産婦さんの場合は時間がかかります。

やっとおっぱい側の準備が整い、

さあここからだよ!

という段階での早期退院・・・

産後のおっぱいを診ている立場の開業助産師としては
早期退院後の授乳指導やケアは
誰がするんでしょうか?と
思うわけです・・・。

ママに自力で考えて何とかしろっていうこと?
それとも地域で開業している助産師に丸投げ?

立ち上がり段階で
適切なポジショニング指導を放棄された赤ちゃんもまた、
当然ながら上手におっぱいを飲むことができません。

その結果、退院後も赤ちゃんの体重は一向に増えず、
気づけば出生時体重の10%以上も減少してしまい、
脱水や生理的黄疸の増強で再入院になってしまうような場合も
しばしば見受けられます。

通常、赤ちゃんの生理的体重減少が落ち着き、
ようやく増加傾向に転じるのが、生後4~5日目以降です。

生理的黄疸は通常、生後3日目以降に強くなってきます。
なのに、そのタイミングで帰しちゃうの?

Nクリニックでは、
「黄疸がひどくなってきてるようなら連れてきてくださいね」
とママに説明して帰しているようなのですが、

専門知識を持たない普通のママたちに、
果たして受診適応の黄疸の程度を判断する能力が
あるのでしょうか?

そこ、ママに託すところじゃないような気が
するんですよね・・・。

また、生後すぐには分からず、
数日経って初めて発見できる赤ちゃんの先天的疾患もあるので
赤ちゃんを生後3日や4日で退院させることに
わたしは疑問を持っています。

「よし、大丈夫!」

という安心を見届けてから
退院させてあげてほしいと思うわたしは
世界の基準からいうと甘いのでしょうか・・・。

Nクリニックで出産された親子さんと接していて
もうひとつ腑に落ちないのは、

赤ちゃんの黄疸の検査だったり、
先天性代謝異常検査の採血のため
(これは普通は入院中に検査します)

退院してから
赤ちゃんを毎日のようにクリニックに
通院させている実情です!!

クリニックが自宅から近ければいいけど、遠い場合は?
毎日タクシー飛ばして受診させるの?

産後のママの身体の負担は考えないの?
産後すぐに出歩いたら
ゆっくり授乳に集中する時間も取れなくて
おっぱいトラブルまっしぐらじゃないですか。

言っときますけど!!

わたしなんか、11回も産後を経験しましたけど
毎回、産後はめっちゃしんどいんですよ!
動きすぎたら悪露も増えるんだからねっ!

で、挙げ句の果てに、
高ビリルビン血症(治療レベルの黄疸)で光線療法適応になって
赤ちゃんだけ再入院ってことになったら
「はい、じゃあ赤ちゃんだけ入院ね」って
簡単に母子分離させちゃうわけですか?

赤ちゃんとママが離れ離れになっている期間のおっぱいは
一体どうすればいいのぉぉぉぉ!!!!!

新生児の健康状態の把握には
時間をかけて確実な見極めが必要だとわたしは考えます。

Nクリニックは、
「母乳育児を応援します」って言ってるけど、
母子分離退院を助長させるような体制をとっている時点で
母乳で育てようとするママの気持ちなんて
まったく考えていないようにしか思えません。

早期退院させるのだったら
その後の母子のフォロー体制整備は不可欠でしょう。

ちなみに海外では、
産後翌日に退院する国も珍しくないですよね。

この違いはいったい何でしょう。

「日本人ママは甘えてる!!」

ということなのでしょうか?

日本では、家事は育児は女性の仕事、という
古くからの文化がありました。

今でこそ、男性の家事・育児参加が増えてきましたが、
それでもいまだに
「パパに手伝ってもらう」というニュアンスが
根強く残っていると思います。

男性は「手伝う」のではありません。
家事も育児も、お互いが自分の役割と意識を持って
「すすんで行う」のが正解でしょう。

日本のママは、産後すぐから
家事も赤ちゃんの世話も一人でこなそうとして
知らず知らずのうちに身体に負担をかける可能性が
懸念されます。

だからこそ、日本では産後入院は長めに。
そして「里帰り」の文化があるのでしょうね。

海外では、
パパも産休を取得して産後のママを支えるのが当たり前です。
退院後の育児支援やママの心と体のメンテナンスを十分に
行ってくれる制度や設備が充実している国もあります。

赤ちゃんの世話、家事、
退院後のママ一人に背負わせない文化があるからこそ
早期退院でも問題ないのかもしれません。

それからもうひとつ。

欧米人と日本人では、
人種的に生まれ持った体格や体質に違いがあります。

どちらかというと小柄な人が多い日本人は
欧米人と比べると出産の時にも小さな身体に
負担がかかりやすいと言われています。

産道周りの筋肉のつき方も、骨盤を形成する靭帯も
どれをとっても欧米人は断然強し!!

だから、
日本人は産後の回復にも時間を要します。
入院期間が外国より長いのは、
そういう理由もあるのではないかと思われます。

それから・・・

2018年ユニセフは
新生児死亡率が世界でいちばん低い、
堂々の第1位は日本であると発表しました。

つまり『赤ちゃんが最も安全に生まれる国』に
暮らしているわたしたちは幸せ者ですね。

死亡原因の8割以上は、
早産や出産時の合併症、肺炎などの感染症で、
貧困や紛争に苦しむ発展途上国の根本的問題が大きく
助産師がいて、清潔な水や消毒剤などがあれば
助かることが多いそうです。

が、先進国でも、
カナダ38位、アメリカ41位など順位は
かなり低くなっています。

なぜ・・・?

理由はたくさんあると思いますが、
新生児の健康状態の把握が確実に見極められない
早期に退院させることも、
新生児死亡のリスクのひとつになっているのではないのかなぁと
思わずにはいられません。

 

 

 

 

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