HISAKOブログHISAKOブログ
2016.07.26

ばぶばぶの秘密基地

助産院ばぶばぶの授乳スペースは
長い縁側の廊下の隅っこ、
畳1畳ほどの一角に
クッションを敷き詰め、
インディゴ染めしたアンティークの“のれん”で
仕切って造った落ち着いたスペースです。

和のお庭の木々の緑が
風にそよそよ揺れるのを眺めながら
ゆったりまったり贅沢なおっぱいタイム。

ママと赤ちゃんのために造った癒し空間ですが
授乳に使われていないときには
来院した子どもたちの
いい遊び場になっています。

夏休みのばぶばぶは、
幼稚園、小学生も
たくさん来院します。

絶妙な狭さと、ふわふわのマットと
授乳クッション、のれん。
どれも子ども心をくすぐるようです。
木のおもちゃをどんどん運び込んで
そこから出てきません。

広い空間は解放的になるけれど
ゆっくりするときには
狭い場所が落ち着きますよね。

電車の座席は端っこから埋まっていくし、
カフェでは壁際の席、
病室は窓側がホっとします。

狭い場所が落ち着くといっても
これが完全な密封空間だと
逆に落ち着かず、動悸がしてきて
不安になるという人も多いです。

例えばエレベーターの中が好き?
と言われると

うーん・・・( ̄▽ ̄)

ですよね。

狭い場所が落ち着くという心理は
生命が存続できる条件が整っていてこそです。
身を守る本能が働くからだそうです。

わたしたちの最も古い記憶は
3歳前後のものが多いようです。
それ以前の記憶は、
ほとんどの人が残っていないでしょう。

でも、一部の人たちは、
胎児期や出産時のことを忘れずに
記憶していることがあります。

これを「胎内記憶」とか
「誕生記憶」といいます。

大人になってからも胎内記憶が
残っているかどうかはともかく、

胎児にはすでに『記憶する』という
能力が存在することがわかっていて、

この世に生まれ、成長して
普段は無意識の領域に収められているはずのその記憶が、
ときおり『子宮への郷愁』という形で
現れるという説があります。

これを「胎内回帰願望」といいます。

生命維持ができて、
さらに狭い安心できる場所、

子宮を連想させるような
狭く暗く、暖かい場所がが落ち着くのは
胎内回帰願望が関係しているのでは?
という説があります。

その点、ばぶばぶの授乳スペースは
完全に密閉された空間ではなく
窓の外には季節を感じる自然を鑑賞することができ
風を感じ、風鈴の音に耳を傾けることのできる空間。
密閉度合いが絶妙なのだと思います。

赤ちゃんが抱っこ紐に入れると途端に
眠ってしまったり、

子どもが毛布に包まると安心すること、

押入れや家具の隙間などで遊びたがるのは、
胎内にいた時代を懐かしむ無意識の心理
なのかもしれません。

わたしは子どものころ、
狭い空間に潜り込んで遊んだ記憶あります。
友達の家の屋根裏にこっそり上ったり
山の中の有刺鉄線を乗り越えて
「危険だから入らないでください」と
書かれている場所に
あえてズンズン入っていきました。

たぶん、そこは私有地だったのでしょうけど、
そんなこと知ったこっちゃないですから!

勝手にそのへんの竹林の枝を切り倒し、
秘密基地の材料にしたりして。

今思えば
子どもってすごい。
恐れを知りません。

大人になった今となれば、

「そんな危険なこと!!!!」

って、
青ざめてしまいそうだけど。(ー ー;)

秘密基地を作るのは、
幼児よりももう少し上の小学生くらいの子どもたち。

わたしは活発な子だったので
よく男子に混じって
汗だくの泥まみれになって
秘密基地を作って遊びました。
それは子ども時代の究極の遊びでした。

仲のいい友達だけで
秘密を共有している感覚。
大人も、兄弟も、先生にも内緒。

誰も知らない場所を探し出す冒険。
造り上げる喜び。
それが秘密基地です。

田舎育ちだったので
幸いにも家の周りには秘密基地に持ってこいの
自然には恵まれていました。

夏休みには仲間で集まって
基地になりそうな「場所」を決めて、
何日もかけて朝から暗くなるまで
夢中になって造り上げていきました。
その苦労、過程がたまらなく楽しかったー!

どんな基地を作ろうか?
基地で何をするか?
何を持ち込むか?

ワイワイ相談している時間が最高でした。

「秘密」のはずなんだけど
案外、誰かほかの子どもに見つけられて
荒らされてしまうこともあって。

次の日まで無事だろうか?
誰にも見つからないだろうか?

そのドキドキ感も最高でした。

秘密の合言葉を作ったり、
そこにお菓子を持ち込んでみんなで
こっそり食べたり。

どこからか野良猫の赤ちゃんを
見つけてきて
秘密基地で内緒で飼ったりもしました。

当時、すでにファミコンとかゲームウォッチなど
ハイテク(?)な遊びもあったけど
わたしはひたすら秘密基地が
楽しかった〜!

「秘密」っていう甘美な響き。
『ポケモンGO』なんて
比較対象にもならないワクワク感です!

小学生ぐらいになると、
自立心の第一段階が芽生えます。

実際はまだまだ親の保護下にあり、
一人ではなにもできないのだけど、

「何かできる気がする!」
「やってみたい!」

冒険心や自立心が芽生える年齢です。

子どもは遊びの天才と言われるように、
この年代の子どもの
好奇心、発想力、冒険心には脱帽です。
そしてそれを共有する仲間意識。

大人の知らないところで
それを発揮することで創意工夫する力や、
仲間と協力すること、助け合うことなど、
いろんなことを学びます。

実は秘密基地の魅力のピークは
基地の完成だったりします。
造っている最中が一番楽しくて
できてからは惰性〜〜〜(笑)

だから、いつしかブームは去り
自然に、
誰も秘密基地には近づかなくなりました。

今の子どもたちは
環境的にも
昔のように秘密基地を作る場所は
なかなか見つからないかもしれないけど、

ばぶばぶで
子どもたちが夢中になって
狭い授乳スペースで遊んでいるのを見ると
ほっこりします。

授乳スペース兼、秘密基地。

今、ばぶばぶでは
『授乳スペースはこちら→』の
看板を掲げていますが、

『秘密基地はこちら→』も
追加しておいたほうがいいかな?

授乳に使っていないときは
子どもたち、
おおいに遊んでいいからね〜♪

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