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2020.10.18

帝王切開のバースプラン

妊娠出産は
本当に何が起こるかわかりません。

12回目の妊娠。
ここまでいろいろありました。

そもそも、妊娠発覚したところで
まさか無事に育つとは思ってなかったし
(年齢的に流産するのが当たり前だと思ってた!)

多産、高齢妊娠につき
分娩直後の『弛緩出血』リスクを考慮し、
個人クリニックから
輸血対応可能な総合病院に転院
(わかってるのなら最初から行っとけよ)

転院したのも束の間
『妊娠糖尿病』疑惑・・・
(高齢妊婦なんで・・・)

疑いが晴れて安堵した途端に
今度は『前置胎盤』『前置血管』疑惑浮上で
総合病院からさらに規模の大きい
周産期母子医療センターへ転院・・・

最終診断は『低置胎盤』
35wのおわりに管理入院し、
38wで初の帝王切開へ。
(あと1週間です!)

なんのトラブルなく
母子ともに安全にお産を
終えることが当たり前ではないんだなぁ
という事実を改めて突きつけられた
12回目のマタニティーライフでした。

と、同時に
周産期センターに入院してみて
強く感じたのは

わたしは助産師として
妊娠出産に対する倫理観や認識が甘く、
過信していたんだなぁ
ということでした。

いろいろあったと言っても
入院直前まで講演に行ったり、
最後の最後まで仕事も続けられました。

大きな妊娠合併症が起きたわけでもなければ
赤ちゃんに何か問題が起きたわけでもなく
総合的には
順調な妊娠経過だったと思います。

今回、低置胎盤にはなっちゃったけど
トラブル発症の可能性があるハイリスク群
というだけで
実際にトラブルに移行したわけでもなく

大きな問題が勃発することもなく
おなかの中でスクスクと育ってくれました。

それ自体が奇跡です。
こんなラッキーなことってないですよ。

産前16日間の入院生活で
は
大病院ならではの
さまざまなトラブルを抱える妊婦さんたちの姿を
垣間見てきました。

元気に自宅で
日常生活を営めることは奇跡なんです。
それが普通だと思っちゃいけない。
元気だった妊婦が、ある日突然・・・!
という不測の事態が起こり得るのが妊娠です。

助産師は、すべての妊娠において
科学的根拠に基づいて多方面から
冷静かつ的確なアセスメントが
できないといけないし、

妊婦本人も、
常に予測的危機管理意識を
持っておかなければいけないと思います。

「まぁ大丈夫かな・・・」
「たぶんいけるかな・・・」

ではダメなんですよね。

医療介入に嫌悪感を抱き、

「自然こそが女性の権利だ!」

という先入観や思い込みだけで
妊娠出産をとらえることがいかに危険なのか・・

そんな貴重な気づきを与えられている
12回目の妊娠です。

自然分娩とか
バースプランとか
主体的なお産とか。

「妊娠は病気じゃない」
「産み方は生き方である」
「女性の選択の自由と権利」

それもわかります。

母子の安全が最重要項目だけど
だからって、淡々と
論理的、利便性、機能性だけ考えた
妊婦管理だけじゃ心がやさぐれてしまいます。
〝気持ち〟の問題はとても大切。

だけど、どうしても
適切な医療介入によって
母子を無事に退院させる使命を担った
高度医療の病院では
そんなものははっきり言って
二の次になってしまいがちです。

家族にとって新しい生命の誕生は
人生における大イベントであることは
間違いありません。

安産でも難産でも。

思い出に残る、
達成感と満足感で満ち溢れる
分娩体験にしたいと思うのは当然の気持ちです。

いわゆるバースプラン

規模の小さな分娩施設での
経膣分娩では

「会陰切開したくない」
「へその緒を自分で切りたい」
「立ち合い分娩がしたい」
「お産をビデオに撮りたい」
「カンガルーケアがしたい」
「誘発、促進分娩はしたくない」
「好きな音楽をかけてほしい」
「お産の進行具合を細かく説明してほしい」

など、
分娩時の産婦さんの希望をできるだけ叶えることで、
産婦主体の達成感あるお産を!
と取り組まれていますが

ここは、
ハイリスク妊娠を扱う周産期センター。

「命を守ること」が最優先ゆえに
バースプランそのものも存在しません。
個人クリニックのような産婦さん主体の自由度は
ほぼありません。

そこへ輪をかけて
現在はコロナの影響が重なり
経膣分娩であれ帝王切開であれ
制限だらけのお産、
制限だらけの入院生活を強いられています。

通常、緊急帝王切開じゃなく
ゆとりのある予定帝王切開なら
帝王切開でもバースプランは立てられるんですよ。

・手術の経過を細かく教えてほしい
・全身麻酔はしたくない
・カンガルーケアをしたい
・立ち合いがしたい
・一番にパパに赤ちゃんを抱いてもらいたい
・胎盤の写真を撮りたい
・痛みをできるかぎり取り除いてほしい
・メガネを持ち込みたい

などなど。

わたしも、今回のお産では
不可なのはわかってるけど、

あえてバースプランを提示するとしたら

手術の模様を動画撮影したいし、
生まれたての赤ちゃんの写真欲しいし、
もちろんMARKに立ち会ってほしいです。
胎盤は持って帰って
じっくり観察したいです。

でも、一番の希望は

術野を照らす頭上のライトに
鏡でも取り付けていただいて

『自分の手術の一部始終を
がっつり見たい!』

低置胎盤がどうなってるのか、
内子宮口付近にほんとに臍帯があるのか。
どういう形であるのか。

いろいろ気になるじゃないですか。

エコーだけではよくわからないおなかの中の真実を
しかとこの目で確認して
納得したいじゃないですか!

ええ、
変人です(笑)

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