HISAKOブログHISAKOブログ
2021.07.13

安産と難産の定義

結婚してすぐ妊活を始め、すぐに妊娠。
つわりもなく、母子ともに順調で
元気に過ごせた妊娠期間を経て
39週1日、体重15kg増で出産しました。

分娩中、しっかり呼吸できていなかったからか
酸素マスクをつけてもらい、
「しっかり鼻から息吸い込まないと
赤ちゃん苦しくなっちゃうよ!」
なんて言われたり、
いきむのが下手だったからか、
最後にはおなかを押してもらって吸引分娩になりましたが
無事に産めました。

49.5cm、3230gで生まれてきてくれた
息子の産声が聞こえたとき
痛みや疲れは一気に吹っ飛びました。

母子手帳には

分娩経過ー頭位
分娩方法ー吸引
分娩所要時間ー17時間
出血量ー多量(1160ml)
輸血ーなし

と書いてあります。

会陰切開もしました。
産後の診察で「中も切れてますね」なんて言われて
その場で縫ってもらいました。
貧血の症状などはありませんでした。

退院後、周りから「安産だった?」と聞かれたので
「はい」と答えつつ
何をもって安産なんやろ・・・と思ったり
「トラブルなく産めた?」と聞かれて
「はい」と答えると
「じゃあ会陰切開ともなく?よかったね〜」と。

わざわざ訂正するのも煩わしいし、
私はそういうときに平気で適当なこと
言っちゃうので

「ほんとよかったです〜」って
合わせてしまいますが

会陰切開ってトラブルやったん?
と思ってしまいました。

私が安産やと思ってたらそれでええか

と勝手に思っているのですが
医学的に『安産』と『難産』には
何か定義ああるのでしょうか。

それとも助産師さんたちの中で
何か定義があるのでしょうか。

HISAKOさんが思う『安産』『難産』とは
どんなお産ですか?

↑↑↑

出産は命がけの大仕事です。
全国津々浦々、安産祈願スポットが点在し、
安産のお守りを母子手帳ケースの中に
そっと忍ばせている妊婦さんも多いです、

誰もが、母子ともに無事に
安産でありたいと願います。

でも、どういうお産が安産で
どうなったら難産なんででしょう。

自分のお産は果たして
安産だったのか、
それとも難産だったのか?
よくわからない人も多いですよね。

会陰切開、人工破膜、陣痛促進剤の使用など
さまざまな医療介入があり、
死ぬかもしれないと思うほど壮絶だったお産でも、
母子手帳の出産のページには

正常分娩

と書かれていて
頭の中にハテナが飛んだり

「安産でよかったね〜!」と言われ
違和感を感じたという話は
よく聞きます。

逆に、

たいへんだったけど達成感ハンパなかった!

と本人が感じていても
「難産でたいへんだったね」と言われ
え?そうなの?と戸惑ったという話も
ちらほら・・・。

病院勤務だったころ、
「わたし、安産でしたか?」
と聞かれることはよくありましたが、
あの質問って、なんて答えていいのか
めっちゃ困っちゃうんですよね〜。

だって、安産か難産かなんて
産んだ本人がどう感じているかが大事なのであって
助産師が決めることじゃないもん。

事実、安産、難産の
医学的な定義はありません。
というか、これらのワードは
そもそも医学用語でもありません。

陣痛がつき始めてから24時間以上経過する
場合を分娩遷延といいます。

子宮口全開大して分娩室に移ってから
2時間以上かかる場合は、
第二期分娩遷延といいます。

助産師の感覚の中では、
時間がかかりすぎる分娩遷延は
方向としては難産にカテゴリライズされるのかな・・・という
気がしますが、

微弱陣痛だろうと
吸引分娩だろうと出血が多かろうと
途中で赤ちゃんの心拍が下がろうと
陣痛誘発・促進をしようと
ママ本人が安産だったと思えば安産でいいんじゃないかと
思っています。

逆に、お産開始からあっという間に
医療介入する暇もなく生まれた〜!という場合でも
ママ本人が、しんどかった・・・辛かった・・・
もう二度と嫌だ、というのなら難産なんですよ。

最近は、安産のために!と、
雑誌やSNSやネット情報などで
たくさん勉強されている人も多いです。

正しい知識を得るのって
情報過多の現代では
けっこう難しいことだったりするんです。

真面目な性格で
出産のことをこれでもか!ってほど
検索、勉強せずにいられない妊婦さんは
知識を持ちすぎたかゆえの不安を抱えてしまう
ことがあります。

たくさんの情報に踊らされると
その中のどれが信憑性があるものなのか
判断つかなくなります。

それだけで疲れてしまって
お産で力を発揮できなくなるなんて
いいお産にするために勉強したはずなのに
本末転倒!

理想のお産のイメージばかりが頭の中で膨らみ
それがかえって
不安や恐怖を呼び起こすぐらいなら

あんまり知識もないけど
まぁなんとかなるでしょ!

という、のんきな妊婦さんのほうが
スルッと出産されることが多いように思うのは
気のせいでしょうか・・・^^;

自分の体に意識を向け、
おなかの赤ちゃんに気持ちを寄せ、
いいお産になるようにと
知識をつけることは素敵なことなのですが、

のーてんき。
それゆえの〝怖いもの知らず〟!

実はお産に関しては、
理不尽なことに、こういう人のほうが
よい方向に働く場合もあるんですよね。^^;

過度な恐怖や緊張に縛られず、
頭で考えずに身体から沸き起こる感覚に
本能的に身を委ねることができると

全身の力がいい感じに抜けて
骨盤の骨の結合も柔軟に、
産道も伸展がよくなります。

最後の最後まで
豊富な酸素を赤ちゃんに送り届けることができれば
とてもスムーズにお産が進みます。

同じお産でも、ママの気持ちの持ちようで
感じ方はずいぶん違います。

わたしも第1子の出産は
頭で考えて産もうとしたばっかりに
体から、そして赤ちゃんから発せられる声に
まったく耳を傾けることができませんでした。
その結果、分娩所要時間58時間の難産ですよ〜!

最低限の知識さえあれば
あとはなんとかなる!
きっとうまくいく!
(いかへんときもあるけどなー(^◇^;))

ぐらいの気持ちで挑んだ第11子の出産は
同じ陣痛のはずですが、
まったく苦痛に感じませんでした。

お医者さん、弁護士さん、学校の先生など

理論、根拠が大〜好き!
物事を深堀りして分析する習慣のある
勉強熱心な妊婦さんが
案外、いわゆる難産になったりするって
理不尽な話ですよね。(⌒-⌒; )

だけど、お産とは本来
本能的、生理的な行為なので
あまり頭を使わず体の声を素直に耳を傾け
感じたままに動ける楽観的なタイプの女性のほうが
うまくいったりするんです。

心配性の人よりも
ポジティブ呑気に構えられる人のほうが
お産には向いてるのかもしれません。

不安と緊張でガチガチになり
産院に着いたころにはヘトヘトに
疲れ切っている人もいて、
そうなると陣痛も弱くなるし、
肝心なときに力が出せなくて
うまくいきめませんね。

安産にまつわるジンクスも
いろいろありますよね。

スクワットしたら安産
拭き掃除で安産
焼肉食べたら安産
お尻が大きかったら安産

どれも医学的根拠はないですが
そのすべては

「素敵なお産になりますように」

という願いの象徴でしょう。

何事も大切なのはバランス。
無理して運動しすぎたり、
極端な食事制限をしたり、

ネット上にたくさん溢れかえっている
誤った情報に振り回されないでくださいね。

笑顔になれないような「苦行」に
ならないように
自分の気持ちを大切にしてあげながら
あなたなりの大安産を目指しましょう!

わたしは12人目、
46歳の高齢妊娠、
低置胎盤、前置血管で35wから管理入院、
経膣分娩は大出血のリスクがあり危険と
判断され、38wで帝王切開。

妊娠中から出産当日までいろいろありましたが、
帝王切開は刺激的だったし、
すごくすごくいい経験をさせてもらったと
思っています。

なので、帝王切開の中でもとくに
ハイリスクな帝王切開だったわけですが、

楽しかったし、幸せだったから!!

自分では安産だった!
と思ってます。

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