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2015.04.27

母乳が出るしくみ

助産院ばぶばぶには
産前のおっぱいケアで
妊婦さんがたくさん来院されます。

早い人だと妊娠後期に入ると
母乳のような半透明の分泌液が滲むことがあります。

周りの妊婦は
もう母乳が出てるらしいんです。

でもわたしは何も出ないので
出産後も母乳が出ない体質なのかもって
不安なんです。

そうですね。
心配はごもっとも。

妊娠中から母乳がにじんでいれば
なんとなく、産んでからも
ジャンジャン母乳が出そうな気がしますよね。

妊娠すると女性ホルモンである
エストロゲンの分泌が急激に増加します。
このホルモンのせいで、
まるでクモの巣みたいに
乳房の中に張りめぐらせている
乳腺組織が発達して母乳を作る準備を始めます。

エストロゲンは
なかなかすごいホルモンです。
妊娠中の乳腺は発達させるのに
母乳が分泌されることは抑制するんです。

まだ母乳を飲んでくれる赤ちゃんは
おなかの中なわけですから、
こんなに早期に母乳を分泌しても
時期尚早ですよね。

わたしたちの身体は、実に効率よく
必要なときに必要なものを必要なだけ
ちゃんと準備してくれるのですね。
すごいですね〜。

だから、妊娠中のおっぱいから
何も出てこなかったとしても、
それがイコール、産後の母乳不足には
繋がらないということです。

妊婦さんたち、安心してくださいね♪

さて、
出産して胎盤が排出されると
母体中のエストロゲンの分泌量が
急激に減ります。

それを合図に、妊娠中に発達した乳腺では
母乳分泌抑制の鍵が外れ、
母乳を作り始めます。
こうして赤ちゃんに
母乳を飲ませる準備が整っていきます。

赤ちゃんが乳頭を吸えば吸うほどに
母体の脳では「もっと母乳を作ってね」という
伝達回路が作動しはじめます。

するとプロラクチンという母乳生成ホルモンが分泌され
発達した乳腺で休む間もなく母乳を作り出していきます。

プロラクチンは母乳を生成する働きのあるホルモンですが、
そこから赤ちゃんがくわえている乳頭へと母乳を運ぶのは
オキシトシンというホルモンの働きです。
オキシトシンはママが赤ちゃんのことを考えたり
お世話をすると分泌され、
別名「愛情ホルモン」とも呼ばれるホルモンです。
赤ちゃんが楽に母乳を飲めるように乳腺から母乳を
押し出して乳頭まで運んでくれます。

だから、産後はひたすら吸わせるべし!
授乳回数は最低でも1日10日以上!!
なのです。

また、

授乳をしているとなんだか頭がぼーっとして
思考回路が止まっちゃうんだよね。
こういうのを産後ボケっていうのかなぁ?

というママは
多いと思います。

余計な雑念がどこかに吹っ飛び、
「赤ちゃん」に全神経を向けられるホルモン、
なんともいえない幸せな気分に浸れるホルモン、
人によっては逆に
赤ちゃんへの想いが押し寄せすぎて
とめどない不安感が襲ってきたり、
チーン・・・って、
心が落ちちゃったりすることもあるようです。

ママの心と身体を支配するすごいホルモン!
それがオキシトシンです。

ちなみにオキシトシンは、
セックスのときや大切な人のことを考えたときにも
分泌されるんですって。

ほっこりと優しい気持ちになれたり、
なんだかよくわからないけど想いが溢れてきて
切なくなっちゃったりもするホルモン。

わたしたちが頭でコントロールできない
偉大な力に、
感服してしまいます。

おっぱいが張ってから吸わせるのではなく、
赤ちゃんが飲めていようと飲めてなかろうと、
ひたすらおっぱいを吸わせることによって
プロラクチンとオキシトシンの回路が
動き出すのです。

ママの感覚からすれば、
張ってもいない、搾ってもほとんど出ないおっぱいを
赤ちゃんに吸わせたって意味ないでしょ、と
感じるかもしれませんが、

最初のうちは飲めなくてもいいから
とにかく何度も何度も
おっぱいを吸わせて
おっぱい回路を作っていきましょうね♪

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