HISAKOブログHISAKOブログ
2019.09.18

産褥早期の直母を嫌がる・・・乳頭混乱?

2019年9月5日のブログ
『哺乳瓶は悪なのか?」にメッセージをいただきました。

なかなか興味深い内容だったので
取り上げさせていただきます。
kuronekoさん、どうもありがとうね^ ^

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「乳頭混乱」について書かれた記事、
大変興味深く読ませてもらいました。

この6月5人目を出産。
まさにその子が乳頭混乱を引き起こしました。

産後3日目くらいには怪しい気はしており、
4日目には間違いない!と言いきれる程に……

助産師さんに訴えるも
なにをしてもらえるわけでもなく、
「そのうちおさまるでしょう」と謎な回答。

一応全員母乳で育ててきましたし、
何も知らないママよりは知識もあるつもりでした。

でもそれ以上に母親の直感として
「これは自然におさまるものではない」と……

案の定退院してからも直母をひたすら拒否し、
咥えさせるだけで毎回30分以上格闘し、
しんどいやら情けないやら、
母親であることの全てを拒否された虚しさやら、
それを見ても気の利いた言葉1つかけてもくれない旦那にも
腹は立つわで泣きながら発狂笑
もはやカオス状態でした( ; _ ; )

実母からも
「ミルクでもいいやん」と言われました。

そう、ミルクでもなんの問題もない。
それは自分でもわかっていましたし、
きっと他のお母さんが同じように悩んでいたら
励ますつもりで私も同じことを口にしたと思います。

でも私は母乳をあげたかったんですよね。
理由なんてよくわからないのですが……(^^;
本能?なんでしょうか

退院指導では体重増加があまりよくないので、
足りなさそうなら様子を見て
1日数回ミルクを30程足してと言われていました。
この「足りなさそうなら」「数回」
というのもなかなか曖昧なものではありますが(^^;;

ここで疑問です。

病院でミルクを足すには足していましたが、
ほぼ夜間のみ多くても一晩3回程と記憶しています。

私のケースでは3日目となれば
母乳も少しずつ出ていたと思うのですが、
なぜこの回数でも混乱を引き起こしたのでしょう。

やはりミルクの方が出てくるし、
満腹になる、と学習したからでしょうか?

HISAKOさんが書かれていた記事通りだとすると、
直母の回数が減り→分泌低下→おっぱいの状態悪化
とのことですが、

我が子のケースのように
こんなにも早期に起こる原因や、
起こった場合の対処はどうするべきなのでしょうか。

今回どうしていいかわからず、
とりあえず県内唯一の桶谷式を調べてマッサージを受け、
荒治療というか、本当ならいけないのでしょうが
哺乳瓶を忘れさせようと独断でミルクをやめ、
ひたすらの頻回授乳をしました。
2日程おしっこが少ないなという実感はありました。

上の子達を産んだ大学病院は
ミルクは足さない、
入院中からどれだけ泣いてもひたすら授乳&抱っこ
というスパルタ病院でしたが、

今回の総合病院はあまりに泣き止まない、
寝ないならミルク足しましょう、
お母さんも少しは休まないとというスタイルでした。
ここにも違いがあるのでしょうか…

ぶっちゃけ医大のやり方は
乳首は負傷しめちゃくちゃ痛いし、
眠れないし産後の体にはキツイです。

総合病院のやり方は確かにゆっくりはできますし、
乳首もそこまで負担になっていなくて助かりましたが、
まさかの乳頭混乱で……

正解なんてないのかもしれませんが、
どうすべきだったのかな?と。

5人目でもいっぱいいっぱいだったのに、
もしこれが初産だったら
母乳をあげることを諦めるしかなかったと思います。

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9/5ブログでは

『直母の回数が減り→分泌低下→おっぱいの状態悪化
→直母を嫌がる』=乳頭混乱

と説明しました。

この図式は、生後すぐには当てはまりません。
せいぜい1ヶ月を過ぎてからです。
言葉足らずで申し訳ありませんでした。

kuronekoさんの5人目赤ちゃんが
生後数日から直母を嫌がった理由は
なんだったのでしょうか。
推測してみたいと思います。^ ^

通常、出産後2〜3日経つと
急におっぱいは張り始めます。

もちろん、全員がそうではないですし、
個人差があって、
退院の頃になってようやく張り始める人もいます。

この時期、
一見同じように「張ってきた」であっても、
初産婦と経産婦では
実はそのおっぱいの内部では、
まったく異なる現象が起きているんです。

初産婦の産後2〜3日目のおっぱいは、
頭痛、肩こり、背中まで痛くなるぐらい、
脇からおっぱい全体が引きつれるように
ガチガチに硬くなって熱をもちます。

思いがけないおっぱいの大変化に、
恐怖さえ感じるママもいらっしゃいますよね。

産後数日に起こる強い張りは、
母乳を生成するために急遽招集をかけられた
血液やリンパ液の流入量と
おっぱいから外に出ていく母乳分泌量の
アンバランスから起こります。

決して、乳房内に母乳がたまり過ぎて、
はちきれんばかりになっているわけでは
ないのです。

このような産褥早期の生理的乳房の緊満状態は
「乳房うっ積」といいます。

うっ積が始まって数日は、搾乳しようとしても
思ったほど母乳は出ません。

初産婦では、溜め過ぎた材料が
おっぱい全体を圧迫し、
乳輪全体にむくみが出て、
赤ちゃんが吸えなくなったり
搾るにも搾れない状態になることも多いです。

こんなに張ってカチカチなのに・・・
まだ母乳生成の前段階の材料集め(血液・リンパ液)の
段階だから、しかたがないですね。

さて
乳輪付近の乳腺は、
例えるならば10本ぐらいの紐の束です。

外側にある紐は
しごいているうちに簡単に柔らかくなるでしょうけど、
束の中心にある紐は
なかなか刺激することができませんね。

外から順に柔らかくしていきながら、
徐々に中心を刺激していくには時間と根気が必要です。

退院のころになってやっと
初産婦のおっぱいは、むくみが軽減して
母乳分泌量が増えてきます。

ですが、まだ赤ちゃんは
そんなに上手には飲めない子も多く、

需用量より供給量が多く
バランスがとれない状態がしばらく続きます。
つまり、母乳が乳房内に溜まる
「乳汁うっ滞」が始まります。

1人目より2人目、3人目、4人目と
あれ?前はもっと張ったのにどうした?
産後のおっぱいは出産回数を重ねるごとに
どんどん張らなくなっていきます。

出産回数に比例して
「乳房うっ積」はそれほどでもなく過ぎていく
傾向があるのです。

経産婦は、
上の子が紐の束(乳腺)の中心にある紐まですでに
まんべんなく柔らかくしてくれているので
産後比較的早期から、乳輪全体、おっぱい全体、
柔らかくなり張らなくても出る状態になっていきます。

多少張りが続くママでも
初産婦よりはずっと早期に
張らずに湧いてくるおっぱいに変化していくことでしょう。

経産婦で産後2~3日目に
おっぱいの張りを感じる場合には
多少のうっ積の始まりと同時に
うっ滞も起きています。

おっぱい全体がギンギンになる初産婦に対し、
経産婦では、産後2〜3日目には
おっぱいの外側、下側など
部分的に限局して硬くなる傾向にあります。
これこそが「乳汁うっ滞」の特徴です。

乳輪を刺激すれば母乳は十分に分泌してくるのに
抱き方、くわえさせ方、
赤ちゃん側の消化吸収能力の問題などで
じゅうぶんに飲ませることができないために
硬結や痛み、熱感が感じられる状態です。

うっ積だけだと、搾っても吸わせても
ろくに母乳は出ないのですが、

経産婦さんの場合で
うっ積と同時にうっ滞が起きていて、

さらに過去の授乳によって
乳輪部分の束になった乳腺が
奥のほうまで柔軟性が高ければ、

搾乳すればジャンジャン搾れる、
赤ちゃんが吸えばそれなりの量が
それなりの勢いで、赤ちゃんのお口の中へ
噴射してくるわけです。

わたしのおっぱいは11人目産後1日目、
搾乳すれば一瞬で100ccも搾れました。

kuronekoさんの5人目赤ちゃん同様、
11人目は退院してしばらくまで
直母を嫌がり続けました。
こんなに出てるのにね〜^^;

ちょうど生後2日目あたりから、
長い子で生後2~3週間目まで
赤ちゃんの消化吸収排泄機能の確立の過程で
生理的に1回にたくさん飲めない子がいます。
(詳しくは9月6日のブログを参照)

おなかの状況が、直母を処理しきれない段階だったら
赤ちゃんはどういう行動に出るでしょうか?

5回目の出産で、赤ちゃんのおなかの準備より早く
おっぱいの分泌が始まったなら?

きっと、
「乳輪まで深く吸いたくない。だってまだ無理だから!」
って体が反射的に
防御行動をとるのではないでしょうか。

出生から数日間、
赤ちゃんがおっぱいに吸付けないのは
おっぱいを飲んで消化吸収排泄するために必須な
おなかが動き出す準備期間を
必要とするからなんじゃないかと思います。

技術的に「吸付けない」ってこともあるかもしれないけど、
吸付けないというより
意図的に「吸い付かない」ようにして
スタートできるタイミングを伺っていたわけです。

kuronekoさんは経産婦のなかでも
堂々の5人目です!

前の4人を母乳で育てていらっしゃることもあり、
おそらく、赤ちゃんのおなかの準備より先に
ハイペースでおっぱい分泌を開始してしまった・・・

それゆえに、
直母よりも哺乳瓶のほうが
楽におなかの負担にならずに飲めたのでは
ないでしょうか。

「ミルクの方が出てくるし、
満腹になると学習した」というよりも

あわてんぼうの5人目おっぱいに
赤ちゃんの消化吸収排泄の能力が適応するまで

今のボク(ワタシ)に、
ママの直母はハードル高すぎて・・・
悪いけど、ちょっとだけ待っててね~

「待ってほしい」を
赤ちゃんは乳頭混乱と思われるような行動で
表現したのではないかと思います。

なので、ある意味、
病院の助産師が言った「そのうちおさまるでしょう」は
〝たまたま合っていた〟と言えるかもしれませんね〜。

「なぜそのうちおさまるのか」の
具体的根拠を説明できなかったので
〝たまたま〟だったと思いますが・・・(^_^;)

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