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2020.05.25

子育て、つまずいております♪

長い休校期間中に
大阪から沖縄に引っ越してきて
先週後半からようやく学校がスタートしました。

沖縄生活での一番の課題は、
発達障害(自閉症スペクトラム症)の6年生、
ななちゃんが

新しい学校、新しい友達、
新しい先生にうまく適応できるかどうか


でした。

ななは

人の気持ちの微妙なニュアンスを汲み取って
絶妙な空気感で会話をすることが苦手です。

表情や声色、間の取り方、会話の前後の流れから
相手の意図することの本質が読み取れないので

冗談を冗談として受け止められず

悪口を言われた!と勘違い。
些細なことで怒りのスイッチが入ってしまうことが
しょっちゅうあります。

また、そんな自分を守るために
相手を攻撃してしまうこともあります。



人に対していつも牙を剥いている彼女に
クラスの友達もどう接していいのか
戸惑い
緊張して当然だと思います。

誰かと信頼関係を育む過程は

いつだって気が遠くなるほどの長期戦。


昨年度、5年生のときは

クラスの中にそれなりに打ち解けるのに

しっかり1年を費やしました。

定型発達の子どもたちが

苦なくできる当たり前の学校生活も、

コミュニケーションスキルが低いななにとっては

友達や先生との一瞬一瞬の関わりが
気力と体力を奪われる大仕事です。

いろんな雑音がある教室は、

常に神経を研ぎ澄ませていなければならない

ストレスの固まりのような場所。



そこにじっと座っているだけで
人の何倍も、何十倍も疲れてしまいます。

大阪の学校では、

同級生たちも先生も、
何年もかけて彼女と
付き合っていくなかで
その独特な特性を少しずつ理解していってくれました。

クラスの子たちの多くが、
多様性のある個性のバリエーションを
認めることのできる『心』の成長を果たした


ということも重なって、

ななが調子悪そうなときはそっとしておいてあげよう。
表情を見てケースバイケースで
積極的に話しかけてみよう。


空気を読めなくても大目に見てあげよう。

仲間に入れてあげよう。
守ってあげよう。

5年生の終わりには、

彼女を仲間として
認めてくれるまでになり、
ななも心を開き始めたようでした。

いい感じになった、
そのタイミングでの沖縄引っ越し。


また一から、
人間関係構築は
振り出しに戻りました。



ASD(自閉症スペクトラム)の
特性っていうのは
千差万別です。



ななのように攻撃的で自虐的な子もいれば
なんでもかんでも人のいいなりになってしまう
おとなしいタイプの子もいます。



「ASDの特性は、こうです!」



と教科書の一律な理論では語れないからこそ
その
関わり方は本当に難しい・・・。


ベターな関わり方が、
ASDそれぞれ全員異なり、
正解がないんですよね。



その子と長期に関わっていくなかで

十人十色の特性を頭で理解するのではなく、

経験と感覚でなんとなく理解できるようになっていき、
上手な関わり方へと自然とつながっていく・・・
そんな感じ。

ASDの子に対する周囲の特性理解には

とにかく根気と時間がかかります。

ななを知ってもらうには、

日々の積み重ねで先生も友達も、
ななの思考回路の癖を
経験から学習してもらうほかにありません。



「せっかく大阪の小学校に慣れたのに
ななちゃんのことを思えば
その環境を維持してあげることが愛じゃないの?
なんでわざわざ、ななちゃんが苦労するのわかってて

見知らぬ土地へ行くわけ?」



と、思われるかもしれません。



そうですよね〜。

慣れた環境にいるほうが、なな本人も、

母親としてのわたしも
間違いなく楽だっただろうと思います。



でも思うんですよ・・・



人生は、
大きな環境の変化に
何度も出会いながら
進んでいきます。



ななは、これから中学生になり、
高校生になり、社会人になり、
次々に訪れる大きな環境の変化に
その都度適応していかなければなりません。



本人の居心地のいい場所で
一生過ごせるんだったらそれでいいけど、
そんなわけにいかないのが人生。


人より意識して、

コミュニケーション力を鍛える必要のある彼女、
人よりさまざまな変化に適応しづらいななだからこそ


保守的なぬるま湯に
逃げてたらあかんのです!



あえて、
羽ばたけ!
強くなれ!
社会で自立して生きていくために

一つずつ試練を乗り越えていこう!

がんばれ、なな!



でも、学校初日からさっそくななは爆発しました。

(1)クラスの子に傘の場所を聞いたら無視された
(2)支援学級用に持って行ったはずの文房具を
 6年生の教室に持って行けと言われた
(3)教室用に持って行ったはずのぞうきんを
 支援学級で出してと言われた

この3つのストレスが重なったことで

裸足で学校を飛び出しました。


「変なやつ」
「すぐ怒る嫌な子」

「近寄るといきなりキレられるから怖い」

クラスの友達はななのことを
一歩引いて警戒しながら見ていたと思います。



だって、定型発達の子からすれば
なんで怒ったのかさっぱりわからなかっただろうし

唖然としたと思います。



下手に話しかけたら
「うるさい!黙れ!」って

暴言が飛んできそうで


ただ眺めるしか術がなかっただろうなぁ。



転校前から、
先生たちには彼女の特性を
それはそれは丁寧に
説明を繰り返してきましたが


そんなことで本質が理解できるはずもなく、

実際に関わってこそわかることばかり、
ななへの対応は手探りです。



沖縄の先生が
うまく対応できなかったのは
しょうがないことです。


周囲の人が自分を警戒している、
どう接していいのか困っている、

理解してくれていない、

人一倍、人の反応に敏感なななは、
さっそく小学校に心を閉ざしてしまいました。


自分が関わるとトラブルが起こるから。
関わろうとするとうまくできなくて傷つくから。

自ら防御線を張って

人に関心を持たなくなり
自ら歩み寄ろうとする行為をやめてしまいます。

相手がどんな人なのか知ろうとしなければ

理解はできません。


周りと一緒のペースで歩こうとしなければ
さらにペースを乱すことになります。



5年生のときのように
クラスの友達との会話が増え、
教室で笑顔で過ごせる時間が増え

友達、先生を拒絶したり、
短絡的にキレたりすることなく

我慢したり妥協したり
深呼吸して行動できるようになるには

再び長い時間が必要となりそうです。

集団の中の多様性のひとつとして
社会的なコミュニケーションがあまり得意ではなく、

ひとりで過ごしたり、

何かを追求することに優れた
バリエーションの人が存在します。

そちら側の子たちにとっては
みんなが自然にできている人間関係が
よくわからないというのも仕方がないことなんですよね。

心を開くためには
まずはななが人を信じることから始まります。



先生を、友達を、親を、
きょうだいを
信じなければ心は開かれません。

苦しいときも、嬉しいときも
一緒になって気持ちを共有しえある相手に
心は開かれます。

いいところも悪いところも

周囲にきちんと知ってもらうこと。
認めてもらうことから始まると思います。

となると・・・

時間やな〜。
やっぱり必要なのはひたすら時間です。

クラスの子は決して無視なんかしてないと思うんですよ。
でも、ななにはそんなふうに感じられ
自分を否定、拒否された!と思ってしまうんですね。
これこそが特性だから
攻めるものでもないし、
その独特な感覚に
寄り添ってあげるしかありません。

文房具の件も、ぞうきんの件も、
思っていた場所と違っても
普通は臨機応変、柔軟に「あ、そっかー」で
受け入れられるレベルの話だけど
ななにとっては、
急な見通しの変更は
最大級の混乱ストレスの元凶なんですね。

学校2日目、
朝から登校できたことがまず立派!

先生が学校のさまざまな決まりごとを
説明しようとしてくれましたが、
一気に新しいことを言われたことで
再び混乱。

だんだん涙目になって、
ほんの数分学校に居れただけで、
結局泣きながら校外へ飛び出してしまいました。


今週は、学校との密な連携と
ななの心への細かいフォローと、
学校生活が少しでも楽になるような
合理的配慮を
あれこれ思案することに
徹する1週間になりそうです。
(仕事も両立するよ!)



うっひゃーたいへん。

でもわたしは前向きですよ〜!
今が底なら浮上のみだからね。



今までの長い長い子育ての中では

もっとしんどいこともいっぱいあったもん。


たいへんながらも、
冷静だし笑うゆとりもあるわたし



すっげーな!
めっちゃ強なったな!



四半世紀の子育てで、
確実に成長している
自分を褒めてあげたい。(^_^;)


教室の横の倉庫に
ななのための
クールダウン部屋を作ってもらいましたが、
ある程度学校に慣れるまでの間、
その狭いお部屋の中に
ななの大好きなレゴと文庫本、

私物を特別に置かせてもらおうと思います。


現段階、
『学習すること』は目標ではありません。


まずは、

『1日を学校で過ごせること』

小1の目標かい!って思うけどね(笑)

ええねんええねん。
慌てない慌てない。
ひとつずつコツコツ積み重ねていきます!


こういうたいへんな思いをして、
子どものために、あーでもない、こーでもないと
頭使って行動して、失敗して改善して・・・



何度も繰り返し苦労して、苦労して、苦労しまくって、
それが小さな実を結んだ瞬間の達成感って
ハンパないんですよ!
そうだな、ゲーム感覚に近いかもしれない。

それほど苦労なくスムーズにいく子育てより、

山あり谷ありの子どもの笑顔をいかに引き出すか、という過程は、
ある意味、めっちゃおもしろいです。


刺激的やし、
うまくいったときの感動は至福ですよ〜!



だから、ななの子育て、
今のわたしは心底楽しめています。

発達障害ってことを突きつけられた5年前とは
雲泥の差です。

ちなみに学校始まって、
他のきょうだいたちもみんな転校生で緊張しているので
ななの100分の1ぐらいは気にかけてあげないと
いけないのもあり、


あっちに心配り、こっちに気配りして
飛び歩いていたら1.5kg痩せました♡

食べつわりで4kgも太ったので、
ちょうどよかったわー。

ふふっ( ̄ー ̄)

【新登場】よりお得に、大容量になった「新マシュマロ」を大発表するで〜!
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