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2016.12.22

ぶんべん

お産のときに排便してしまうことは
ごく自然な流れです。

なので、わたしたち助産師の間では

どうぞどうぞ、
盛大に出しちゃってくださいな〜大歓迎!

と思ってますが

産婦さんにとっては、
もしそうなったらどうしよう・・・と
ただただ不安ですよね。

女性にとって人生の一大イベント、出産。
最近はパパ立会いのお産が増えてきています。
おなかに宿った日から大切に大切に
育んできた小さな命と対面する感動の瞬間。

なのに、
もしもパパにそんな場面を目撃されでもしたら!!

もう、情けないやら屈辱やらで
感動どころじゃなくなる。
絶対イヤ!避けたい!

それが女性心ですよね。

妊娠中に便秘がちだった人も、
臨月に入ると快便になることがしばしばあります。
わたしもそうでした。
11回の妊娠、臨月にはいつも1日2~3回も出て
おなかスッキリ!

常にこんなだったらいいんだけど、
残念ながら産んだ途端に
身体の水分はすべておっぱいへと優先されて移動するので
キョーレツな便秘になります〜(T ^ T)

臨月に快便になるのは、
出産に向けて女性ホルモンが変化し、
妊娠を維持するプロゲステロンというホルモンの
分泌量が減っていくからです。

このホルモンはの腸の機能を弱らせる作用があるので
妊娠中は便秘やら下痢やら
消化能力が不安定になりやすいのですが、
臨月にはプロゲステロン減少で、腸の機能が正常に戻り、
快便になることがあるのですね。

また、赤ちゃんの頭が骨盤内に入り込んでくるので
腸や膀胱が圧迫されることも
排便回数が増える原因です。

そんなこともあり、

お産のときにうんちが出たら
どうしよう〜〜
助産師さんに申し訳ないし、
そもそも、恥ずかしすぎる!

妊婦さんたちは身構えてしまいます。

だけど安心してくださいね。
もしもいきんでいるときに便が出てしまったとしても
例えば立ち会っておられる旦那さんに
気づかれることはありません。

立会いのとき、旦那さんの立ち位置は
産婦の足元ではなく頭元です。
なので、基本的に
見せたくないものを見せるようなことには
なりません。

そして助産師は、
お産で排便があると、実はちょっと嬉しくなります!
テンションが上がります!

それが意味するのは、
それだけ強い子宮収縮と怒責(いきみ)が
かかってきている、ということ。
もうすぐ生まれる証☆☆
こんなに喜ばしいことはありません!

赤ちゃんが通ってくる産道と、
便がある直腸は隣り合わせですから、
赤ちゃんの頭が下がってくるときに
直腸に便があれば、自然と押し出されてきます。

排便=お産が進んでいる

それは、とても良いこと!
健康なことなのです。
助産診断のひとつの材料になるんですよ♪

周囲に気づかれることがないように、
何食わぬ顔でササっと手早く処理します。
これはもう、助産師の腕の見せどころです!

排便があるときは、
もうお産のクライマックスに差し掛かっている時期なので
産婦さんは陣痛がつらすぎて
それどころじゃなく本人も気づかないのでは?
と思うのだけど、
案外、女性ってしたたかというか冷静というか。

あ〜〜〜
出ちゃったなぁ・・・

ちゃんと気づいて
心の中でそうつぶやきます。

黙っていればバレないのに、
産婦さんのほうから大々的に
自己申告しちゃうこともよくあります。

「ごめんなさいー!
うんち出ちゃったぁぁーーー!!」

ああーもう
口に出してわざわざ公表しなくていいのに・・・
あやまらなくていいのに〜(ー ー;)

産道と直腸の違いはあるけど、
周辺の筋肉は両方に作用するわけだから
いきめば、便が出るのがナチュラルです!

妊娠中にはナチュラルなことであっても
気になって、
それこそ世界の終わりのように
感じるかもしれません。

でも、ひとたび生まれた赤ちゃんを目にしたら、
そんなことは取るに足らない
ささいなことに変わりますよ。

出ちゃったっていいのです。
それこそが、
あなたが上手にいきんでいる証拠なのだから。

ちょっと前までのお産の現場では
子宮口が5cm程度広がってきた段階で
浣腸を行うのが一般的でした。

出産前に排便をすませておくと、
腸の中が空になって
赤ちゃんが産道を通りやすくなるのではないかと
考えられていたためです。

また、浣腸によって
腸が蠕動運動を起こし、
それが陣痛を促進させるとも言われていました。

でも現在では、
WHO(世界保健機関)の見解としては、
浣腸によって陣痛が促進されたり、
赤ちゃんを下へと押し出すような
腸の蠕動運動はほとんど効果がないとして、
出産前の浣腸は必要でないと結論づけています。

さらに、浣腸をすると痛みを感じる人も少なくないため、
出産の際に余計に母体に負担がかかるのではないか
という懸念もあるようです。

とはいえ、
「そういう問題じゃないねん!」
という妊婦さんは多いはず。

そういう場合は、
出産前に医師や助産師に浣腸を希望してみましょう。
お産の状況や病院ごとに対応は異なると思いますが
浣腸を実施してくれることもあります。

わが子がこの世に誕生するということは、
神秘的で希望の象徴とも言えます。

出産中に便が出てしまうことを
不安に思う気持ちも分かりますが、
案外、周りは気にしていないものです。

わたしもこないだの出産で
豪快に産んできましたよ〜うんち!!!

助産師と医師は
それらを専門用語で口にして
素晴らしい連携でパパパっと
処理してくださいましたが

なんせ、破水と排便と排尿と児娩出が
ほぼ同時だったため

お産の介助をしてくれている
スタッフ全員が

ワ〜〜〜!
どうしよ、どうしよーーーーーっっ!!

って、なったのを
わたしは見逃しませんでした。

キラリ( ̄▽ ̄)

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