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2021.07.15

赤ちゃんの体重増加不良・・・助産院の対応にモヤモヤ(2)

赤ちゃんの体重が急激に増える時期は
かなり個人差が大きく
その子によってバラバラです。

定期的に、急激に体重増加する時期があり、
その時期が落ち着くと、
再び体重増加度は緩やかになります。

体重は直線で伸びていくのではなく
階段状に伸びていくこともあり

加速的に体重が増える前には
さっぱり体重が増えず横ばいの時期が
しばらく続いたりもします。

これは多くの赤ちゃんに起こる自然な現象であり、
決して母乳不足が原因とは言いきれません。

でも、たまたま、
横ばいに落ち着いているタイミングで
運悪く体重増加度の評価が行われたらどうなるでしょうか・・・。

「たいへん!体重増えてない!」
「ちゃんと飲ませてるの?」

まるでママが育児放棄しているような言い方や
この子の成長は大問題だというような決めつけで
無駄にミルク補足を促されてしまうこともあります。

体重以外のさまざまな材料を引っぱり出して
適正に判断したら

「成長加速現象のちょうど休眠時期かもしれない」

っていう可能性も、母乳不足の可能性と同等に
頭に浮かべてほしいなぁと思います。

昭和35年度、国立公衆衛生病院が
乳幼児発育調査結果をとりまとめた報告があります。
以下、ずいぶん昔のものですが、
乳幼児の発育評価として、
現代の視点からみても素晴らしい内容なので
引用して紹介したいと思います。

=================================

健全な発育ということは、
単に早く大きくなったとか、体重だけが重いということだけではない。

身体と、それにともなった心の発達が
総合的に評価され
子どものからだ全体としてみなければわからない。

身体の発育、心の発達と、
さらに心身に異常がなく、疾病もないということであり
恵まれた環境で育っている状態でなければならない。

発育は、心身の成熟への動きであって
乳幼児のただ1回の検査だけでは
真の発育状態のよしあしは判定できない。

生まれてから大人になるまで、
あるいは早く、あるいはゆっくりと
波はあっても着実に向上していく姿が
発育の大切なひとつの要素である。

したがって、発育していく過程が
どのようであるかをよく見なければならない。

発育のしかたには個人差がある。
生まれたときの体重でも、
遺伝や在胎期の状態などいろいろな原因によって
千差万別である。

さらにその後の発育は、
個体のみならず、育児環境によって大きな影響を受ける。

生まれつき小さいものもあり、
大きいものもある。

また、早く大きくなるもの、遅いもの、
肥ったもの、やせているものなどいろいろな形になる。

しかし、どのような体型、
どのような発育の仕方が理想なのか
ということは決められない。

小さいから劣っている、
大きいから優れているということも
簡単に決めてしまうことはできない。

健康に育つということは、
それぞれのもって生まれた生きる力が妨げられることなく
存分に発揮できる恵まれた環境であって
はじめて実現されるもので、
ただ一時的な見かけや、
一部分の観察だけでは正しい評価はできない

=================================

いかがですか?
そうそう、その通り!って、思います!

赤ちゃんの発育には個人差があります。
出生体重や栄養法、
赤ちゃんの状態や周囲の環境によってみんな千差万別です。

一方、身体発育は数字というはっきりしたもので表されるため、
標準値やほかの赤ちゃんとの比較、
増加程度をどうしても意識してしまいがちです。

ママは、わが子の体重増加にはとくに敏感です。

おっぱい、ミルクは足りているのか?
このやり方で問題ないのか?
自信が持てない人も多いです。

だからこそ、保健指導者は
赤ちゃんの正常な発育経過や身体発育の
適切な評価方法の知識を持つことにより、
一人一人の状況に応じた細やかな保健指導・栄養指導で
ママを勇気づけ安心させてあげられる能力が問われます。

今、赤ちゃんがどのようであるのか、
筋道立てて、根拠のある説明ができ、
その内容をしっかりとママに理解してもらうことで
安心が生まれます。

それを軸に、具体的な対処法をアドバイス。
常に「そうすべき理由」を明確に答えられるように
準備する姿勢。

すべての保健指導は、
ママを納得させてこそ、
育児不安の軽減に貢献できるのです。

体重の値だけを用いて
発育の評価を行うことはできません。
いえ、してはならないと思います。

つづく。

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