HISAKOブログHISAKOブログ
2022.01.15

出産後は心血管疾患リスク14%上昇!産後の体を労わる理由と解決策は?

妊娠出産は本当に大変。

妊娠発覚の喜びも束の間、
つわりが始まるとろくに動けなくなり
安定期と呼ばれる時期に入っても
旅行も外出も、いちいち気を遣います。

必ずしも順調な妊娠経過ばかりではなく
場合によっては仕事を辞めるかどうかの
瀬戸際に立たされることもありますよね。

妊娠後期になると動悸息切れ、
股関節痛、恥骨痛
頻尿や激しい胎動で寝苦しくなり
あげ始めたらキリがないぐらい
いろんなマイナートラブルに悩まされます。

妊娠は生理的営みであり
病気ではないというけれど、
その母体内では次々に
さまざまな劇動が起きているのは紛れもない事実で

大きな変化をもたらすとき。
それは決して安定している状態とは
いえませんよね。

例えば飛行機。
上空を安定して飛行中は
シートベルト着用サインが消えるけど
離着陸のときは不安定なので
シートベルト必須で
予想外のハプニングに備えます。

同じように、不安定な妊娠出産、そして産後は
いつなんどき、どんなハプニングが
起きても不思議はない状態なのです。

先日、中国の研究で

『出産経験のある人は、
心血管疾患にかかりやすくなる』

というデータが発表されました。

心血管疾患とは、
心筋梗塞、心不全、狭心症、たこつぼ心筋症、
不整脈など、命に関わる病気です。

心臓に向かう血管が詰まってしまったり、
心臓自体のポンプ機能がうまく働かず
全身に血液がいかなくなったり、
脈拍がおかしくなって
呼吸が苦しくなったりします。

どうしてこんなことが起こるかというと、
妊娠中の母体には、
いろんな変化が起きているからです。

人間ひとりをママのおなかで
製造してるわけだから、
自分以外の他人をおなかに宿すことによって、
免疫細胞も脳も血管も内臓も心臓も
身体中が働きすぎている状態になります。

全身が炎症状態になって
異物である胎児を追い出そうと
免疫細胞ががんばっちゃうわけです。

それに対して、脳も頑張ってくれて、
「赤ちゃんは追い出しちゃいけないよ」
と免疫細胞の真逆の指令を出してくれるのですが、

妊娠中は、とにかくもう
身体中が大混乱状態!

やっと出産が終わっても
育児や家事が待っています。
そこへ職場復帰が加わるママも
いらっしゃいますね。

血管や心臓が
「疲れたよ〜休ませて」
と言ってるのにもかかわらず、

「そんなこと言わないでがんばって!」

無理やり働かせている
とんだブラック企業です。^^;

だから妊娠中から出産後にかけては、
さまざまな適応障害が起こりやすく
病気にもかかりやすいんですね。

じゃあ、どうしたらいいのか。

予防策1つ目。
しっかり休むこと。

『産後すぐから育児をがんばる!』
でもそれって、
実はすごくすごく大変なことだから。

人に頼れるのなら頼ってください。
頼れない時には、
わたしみたいな助産師さんとか、
子育て支援センターの人に
愚痴をこぼしに行くだけでもかまいません。

そんなことして
要注意人物だと思われないかな・・・?

いいんです、
思われても!

たくさんの人たちを巻き込んで
いっぱい助けてもらいながら
わたしたちは生きているのです。

支援の輪から抜け落ちて
誰にも気づかれずに
たったひとりで苦しんでいるより、

要注意のアンテナを張ってもらって
常に見守っていてもらえる状態って
ある意味すごくラッキーだと思います。

家事なんかとことん
さぼっちゃえばいいんですよ。
出産後しばらくは最低限のこと以外
しなくていいのです。

夫や家族には

「出産後は心血管トラブルのリスクあがるんだよ!
死にたくないから休むね!」

って宣言して
なんにもしないでダラダラするとか

赤ちゃんを一時保育に預けて
ひとりでカフェに行ったり
岩盤浴に行ったり
ショッピングを楽しんだりすることは
罪悪感どころか、あなたの命を守る
大切な方法なのです!

これは、子育てをサボってるとか
ママとしてあるまじき姿、ではなく
『産後のあなたが率先してしなくちゃいけないこと』
ですよ。

罪悪感を持つとしたら
休まないことに対してです。

予防策2つ目は、
定期的な運動。

そもそも30歳すぎると
痩せにくくなりますよね。
それって体の代謝が落ちるから。

だからこそ、週に2回の定期的な運動を
国もすすめてるわけです。

定期的な運動をすることで、
体脂肪が落ちる。

体脂肪が落ちるってことは、
血管もつまりにくくなる。

ストレスも解消できて
メンタルが上向になります。

つまり、子育てが楽になります!

とはいっても
ママになったらろくに時間が取れませんね。
子どものお世話でいっぱいいっぱいで
週に2回の運動なんて
はっきりいって現実的ではありません。

わたしは産後、日々のお買い物は
あえてちょっと遠くのスーパーまで
ベビーカー押してお散歩がてら行ってました。

公園も、少し遠いところまで
足を伸ばしていました。

そんなことで十分なので
無理しない範囲で行いましょうね!

予防策3つめ。
健康的な食事!

これも、子どもがいると
難しいこともありますよね。
ママの食事にまで気を配っていられない!
というのがリアルでしょうか。

手作りだけでがんばる必要は全然なくて
薄味のお惣菜買ってきて、
白ごはんと一緒に食べましょう。

あとは、油を使わない料理のレパートリーを
増やしましょう!

蒸し料理、おすすめです。
例えば、フライパンに
白菜→薄切り肉→もやしを重ね
これを3回繰り返し、
めんつゆと酒をふりかけて
蓋をして弱火で蒸し焼き。

ヘルシーで野菜もたっぷり摂れます。
白菜、もやし以外にも
キャベツ、にんじん、だいこん、
どんな野菜で作っても美味しいです。

あと、わたしがよく作るのは
ささみを開いて、筋をとって、
大葉を並べ、叩いた梅干を乗せ、
くるくる巻いて耐熱皿へ。
酒をふりかけ、ふんわりラップをかけて
レンジでチン。

梅干をたらこに変えたり
大葉をのりに変えたり
にらを巻いてみたり
みそをのっけて食べたり

アレンジ自由自在のヘルシー料理で
体脂肪を減らしましょう!

体脂肪が多いと、
血管の壁に脂肪がくっつきはじめます。
すると血管そのものが狭くなります。

狭い中を血液が進もうとすると、
狭い!前に進めない!となり、
心臓が血でつまっちゃって、
心臓発作が起きてしまいます。

ただでさえ大変な出産と子育て。
その合間に自分のケアもするのは大変。
でも、ママが死んだら
子どもはどうしたらいいかわからないから。

子どものためにも、なるべく体を休めて、
食事から油を減らして、
そういうリスクを避けるために、
なるべく脂肪は体にためないように
お散歩習慣をつけてみましょう。

ちなみに私は12人産んだので
常に妊娠してるか産後かでした。
心血管には人並み外れてかなり負担が
かかっていると思います。

第12子はまだ1歳になったばかり。
死ぬわけにはまいりません!

心血管の健康を意識して

予防策2 運動
予防策3 食生活

この2つは日頃からがんばっていますが

予防策1 しっかり休む

これがあまりできておらず、

年末1週間ほど早めに休みをもらって
ボーッと過ごそうと思ったけど、
なんだかんだとやること見つけて
動き回ってしまい

結局、無理でした・・・( ̄◇ ̄;)

本日の動画

一覧に戻る

人気記事

2023.03.06

お菓子のレイ

2021.04.15

あれ?抜けないぞ?

2021.06.04

母乳育児は痩せるのか?

2023.01.26

インスタグラムに挑戦!

2023.07.08

助産師HISAKOの目指すこと