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2021.01.15

妊娠出産は〝リスク〟だらけだけど。

医学の世界ではよく
「リスク」という言葉が出てきます。

リスクとは、確率、危険の可能性。
ハイリスクとは、高確率の危険性。

「あなたは妊娠糖尿病です」

という決定的な診断とは違って

「あなたは高齢なので
妊娠糖尿病になる危険性があります」

という、
可能性や予測を示す言葉です。

絶対にその問題が起きる
というわけではないけど、
起きないとも限らない・・・という
微妙な話だからこそ、

「リスク」という言葉に
わたしたちの心は惑わされ、
不安をあおられてしまいます。

わたしは昨年、
46歳の妊娠出産しました。

初診のとき

「超高齢だからハイリスク妊娠です!
だから気をつけていきましょう」

というような会話になりました。

まぁ、そういう話になるよな〜
わかってたけど。^^;

妊娠初期から周産期にまつわる
ありとあらゆる「リスク」を
しつこいぐらいに指摘されまくって

聞いてるとなんだか
無事に産める気がしなくなって
気持ちがずーーーーん・・・となりました。

「流産するリスク」
「妊娠高血圧や妊娠糖尿病になるリスク」
「切迫早産になるリスク」
「染色体異常のリスク」

リスクの終結・・・つまり
お産の終了をもって、過去を振り返れば

リスクを予測したり
リスクを管理したり

ドキドキハラハラ、リスク地獄の
妊娠期間を過ごしながら
結果、予測された「リスク」たちは
どれも運良く、ハズレになりました。

赤ちゃんは週数どおりに成長し、
わたし自身、何の自覚症状もありませんでしたが
33wのときに前置血管が見つかりました。

前置血管で破水したときの
胎児死亡率は恐ろしいことに70%以上
という統計があります。

運悪く、ビンゴしてしまったときの代償は
大きすぎますよね。

なので通常、前置血管では、
正期産37w、出生体重2500g以上に達する前に、
たとえ赤ちゃんが保育器に入ることになったとしても
早めに帝王切開します。

わたしも、陣痛や破水の可能性が
あがってくる少し前の35wに入院し、
36w臨月に入ったらすぐ帝王切開をと
勧められました。

ですが、35wの入院時点、
おなかも張ってないし、
子宮頸管長も4cm超。
子宮口も固く閉じており、
NST上でも赤ちゃんはとても元気。

う〜ん・・・

近々破水したり
陣痛が来るリスクは極めて少ないだろうと
見積もることができました。

36wの予定帝王切開、
もう少し待ってみるか・・・?

医師はリスクのグレードをよく考慮して
方針を決めてくださり

管理入院しながら
38wまでねばることができました。

妊娠出産は
生殖にまつわる生理現象ですが、
通常モードから急激に体が変化するため
あれもこれもと、新たなリスクが次々に発生します。

どんなに健康で若い妊婦さんでも、
妊娠経過が順調であろうと
全員にリスクはあるのです。

産科という科はとくに
いつもリスクの話ばかりです。

そして普段、元気に過ごしているときには
意識することはないですが、
すべての人は、なんらかの病気になるリスクや
事故に巻き込まれるリスクを
背負いながら生きています。

誰にでもどんな場合にも
「可能性=リスク」は
ゼロではないけれど、

いちいちリスク地獄に影響されていたら
生きていけないし、
妊娠なんか恐ろしくてできなくなっちゃいます!

あらゆるリスクを考慮して
あなたの妊娠出産を管理してくれる
日本の高度医療を信じて

案ずるより産むが易し。

リスクとは、
予測される問題が最終的に起きなければ
「よかったね」なんです。

ドーンと構えて前に進みましょう!

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