妊娠発覚!仕事どうしよう・・・
妊娠が発覚したとき、嬉しい気持ちと同時に
仕事どうしよう・・・
現実を考えて身構えてしまう人は
多いと思います。
体調が不安定な妊娠中に
本当に大丈夫なんだろうか?
ストレスの多い職場でおなかの赤ちゃんに
悪影響が出たらどうしよう?
産休・育休はちゃんと取れるのか。
産後は本当に職場復帰できるのか。
そもそも今のポジションに戻れるのかな。
女性に優しくない職場
理解が得られなかったらどうしよう。
でも、大好きな仕事、
妊娠しても続けたい!
不安だけど、
経済的なことが心配で
仕事をやめるわけにはいかない・・
職場の状況からして
妊娠報告をすることさえはばかられる。
どうしよう・・・
いい機会だから退職したい。
などなど、人それぞれ
妊娠と仕事をめぐっては、
さまざまな思いが頭を駆け巡ると
思います。
「妊娠しても仕事は続けよう。
よし、がんばるぞ」
そう決意して、二足のわらじ生活が
スタートした途端
なぜかまったく仕事に集中できなくなり
どうしちゃったんだろうと
戸惑う妊婦さんはけっこういらっしゃいます。
わたしは病院勤務をしていたときに
第1子妊娠が発覚しました。
分娩数の多い産院で
当時、1日に平均2〜3人のお産を同時進行で
介助していました。
無事に赤ちゃんが生まれた瞬間は毎回
安堵と大きな嬉しさが込み上げました。
本当にこの仕事が好きでした。
それなのに、
妊娠がわかった途端、
あの熱意はどこへ・・・?
突然、仕事モードのスイッチが
入らなくなってしまいました。
モチベーション急降下。
そうこうしているうちに
本格的につわりが始まって
朝起きられなくなりました。
四六時中、気持ち悪い。
ときどき発作的に激しい吐き気が襲ってくると
じっとうずくまって嵐が去るのを待つ、
そんな毎日になっていきました。
次第に
「仕事に行きたくない」
足が職場に向かわない日が
増えていきました。
他のスタッフと円滑な関係性を
築くことすらめんどくさくなって
人との関わりを避けたい気持ちになり
そんな態度が表面に出ていたのかもしれませんが
なんとなく、妊娠をきっかけに
職場での居心地が悪くなった感じも
ありました。
そんな状態が続くと
正常な思考回路が働かなくなります。
大きな責任を伴う業務
分娩介助がいつも以上にハードに感じ
強いストレスになりました。
「仕事をやめたい」
「仕事を続けられる自信がない」
という考えが
頭を支配するようになりました。
妊娠初期はホルモンバランスの変化で
つわりなど体の不調、
気分の浮き沈みが激しくなり
ネガティブシンキングになるなど
メンタルの不安定さが
出てくることは珍しくありません。
そんなこと知ってる。
助産師だもの。
だけど、
あまりにも急激な自分の変化に追いつけず
思い悩みました。
妊娠7wのときに出血。
初めての妊娠が流産だったこともあり
不安すぎて実家に帰り
寝て過ごすことにしました。
つわりもキツすぎて
もうわたしの中で
仕事なんかどうでもよくなっていました。
妊娠14w、出血、つわりともに
落ち着いてきたところで自宅に戻り
しぶしぶ仕事も再開しましたが
2ヶ月近く寝て過ごしていたために
体力と筋力が落ちて
通勤するだけで極度の疲労感。
思うように動けないストレスで悶々。
ずいぶん職場には迷惑をかけました。
本来、まじめな性格なので
社会人として職場に迷惑をかけている
ということ自体
寛容に受けとめることができず
大きなストレスでした。
結局、もとのモチベーションに
戻ることはないまま
いろんなストレスを抱えながらも
惰性でなんとか産休まで働きました。
第1子育休中に第2子を妊娠し、
そのまま間髪入れずに第3子妊娠。
3人連続で産んだのは、
第1子妊娠中の仕事ストレスがトラウマで
職場復帰したくない気持ちも
なきにしもあらずだったのかもしれません。(^◇^;)
産休・育休を繰り返すのも失礼な話なので
大義名分の立つ退職を果たし、
第2子〜第5子までは
のんびりと妊婦生活および
子どもたちとの毎日を過ごしました。
第5子産後に助産院ばぶばぶを開業。
第6子〜第12子まではバリバリ働きながらの
妊婦生活でしたが
不思議なことに第6子〜第12子まで
第1子のときのような
あの異常なメンタルの不安定さに
襲われることはありませんでした。
つわりは相変わらずだし、
上の子たちの世話もあるし
確実に第1子のときよりたいへんなはずなのに
「仕事をやめたい」っていう気持ちには
一度もなったことがありません。
現代社会で生きていく中で
ストレスを皆無にするのは困難です。
最近は妊娠中も働き続ける女性が多く
体調不良、不安定な精神状態、
心身とてもデリケートな状態の中、
よりストレスを受けやすい環境に
あると思います。
わたしはきっと、
何度も経験を積んだことで
妊娠中の心身がどう変化し、
それをどうコントロールすればいいのか
身を持って学んでいった結果
うまく適応できるようになったのだと思います。
妊娠と仕事の両立、
力の抜きどころ、休みどころなどの調整や
高すぎず低すぎず
安定したモチベーション維持などが
自然にできる方向になっていったのでしょうね。
妊娠出産子育てと仕事に関する不安は
妊婦なら誰もが感じることです。
あのときのわたしがそうであったように、
第1子の妊娠ならなおさらですよね。
「不安に思うのは当たり前」
「仕事に身が入らなくなるのも当たり前」
「仕事をやめたくなるのも当たり前」
と思うことで
心の負担を軽くしましょうね!
あなたが無責任なのではありません。
甘えでもないですよ。
おなかの赤ちゃんのことを第一に考えることは
とても素敵なことです。
続けるもよし。
辞めるもよし。
もし、辞めちゃったとしても
社会から置いていかれるとか
自分の弱さに負けてしまったとか
どうか思わないでください。
これからの人生は長いですよ。
場合によっては、
思い切って今の仕事への執着を手放してしまう勇気が
あなたの人生を大きく変えるきっかけになることだって
あります。
妊娠とは、
そのようなビッグチャンスへの
入口である場合もあるのです。
あのとき、
妊娠と病院勤務の狭間で揺れて悩んで
トラウマに苦しみ、
それでも辞めていなかったら
今のわたしは
確実に存在してなかったんですよ!
数年後、
ひょんなことから
あなたにぴったりの仕事に出会い、
楽しくイキイキ働きながら
子育てしている未来だって十分あり得ます!