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2018.01.20

妊婦の「むくみ」

靴が入らない〜!と、
妊娠9ヶ月の妊婦さんが来院されました。

そのあと、産後6日目のママが
さらに激しくむくんだ脚を抱えて
不安げに来院されました。

「私の方がむくんでますよね」

「いえいえ、私の方がひどいですよね?」

まったく何を競っているのでしょうか〜(笑)

妊婦さんは、血圧や尿タンパクに問題がなければ
ある程度のむくみは生理的な変化なので
とくに心配はいりません。

わたしも妊娠すると毎回、むくみます。
いつもはきれいなカモシカのような脚が(笑)
妊娠中は1.5倍の太さに膨れ上がります。

11回の妊娠、11回ともむくんだので、
体質もあるのだろうなぁと思います。

女性は男性よりも筋肉が少なく皮下脂肪が多いので
身体中にゆきわたった血液を心臓に戻すポンプの力が弱くなり
むくみが出やすいです。

また、肌も柔らかいため
皮下組織の圧が低くなり水分を静脈に
戻しにくいなどの要因もあります。

運動不足や食生活の乱れ、
妊娠出産による骨盤のゆがみなどにより
新陳代謝が活発に行われていないと
血行不良が起き、冷えを引き起こすことでも
むくみが出やすくなります。

身体を冷やさないように、よく歩くようにすることで
ふくらはぎの筋肉を鍛え改善したり
規則正しい生活リズム、暴飲暴食を避けるように
しましょうね。

・・・と言われても、
この寒い時期に「よく歩け」なんて、凍えそうです。
できれば家の中に引きこもっていたい〜ですよね。

だったら家の中でふくらはぎを鍛えましょう!
食事の支度をしている間、
キッチンに立っている時間は、料理をしながら
つま先立ちでお願いします。
「ついで」のケアならできそうでしょうか?

女性のむくみは、ホルモンのバランスも関係しています。
生理の1週間前から生理中にかけて、
女性ホルモンの影響で血管が広がり、尿の量が減り、
普段よりも身体に水分を溜め込もうとします。

いつでも妊娠して赤ちゃんを育めるように
わたしたち女性の身体は
日々準備を整え周期的に水分を蓄えるので
むくみやすくなっているのですね。

できれば避けたいむくみだけど、
実は、効率的な身体の仕組み。
ありがたいものなのかもしれません!

妊娠中はさらにむくみやすくなります。
大きくなる子宮が下半身の血流を妨げたり
出産準備に入るため骨盤が開いてきて
血液循環が悪くなります。

赤ちゃんに栄養を行き渡らせるために血液が増加します。
体内の細胞組織の液体と血液のバランスが崩れる上、
赤ちゃんの身体は、その80%が水分だから
妊婦は身体のいたるところに水分を溜め込もうとするのですね。

外食したり、塩分の多い食事をすると
たったそれだけのことで見事にむくんでしまったりするので
そのあとはしばらく粗食にしてくださいね。

また、妊婦健診の直前も
できるだけ外食は避けたほうがいいかもしれません。

そして、産後。
母体は母乳のもととなる水分を蓄えようとして、
ママの身体は再びむくみやすくなります。

さらに妊娠中に溜め込んだ余分な水分を
排出しようと下半身に集まるため
一時的ではありますが、来院された産後すぐのママのように
脚が象のように衝撃的なレベルでむくんでしまうことがあります。

脚のむくみが気になるときは
リンパの詰まりをとって循環を良くするマッサージを
してみましょう!

**リンパマッサージの方法**

1 マッサージクリームを適量
ふくらはぎにつけます。
2 脚を前に伸ばして座ります。
3 マッサージする側の脚を軽く曲げて、足首へ両手を当てます。
両手の親指以外の4本でふくらはぎを支えるように添えます。
親指はくるぶしの両側に添えます。
4 ふくらはぎに添えている親指以外の指を
両手とも膝の裏向けて、滑らせるようにずらしていきます。
特に強い力を入れずにさするように続けます。


筋肉には力を入れると気持ちがいい時もありますが、
リンパマッサージに強さは必要ないと言われています。
効果の出方に個人差はありますが優しくさすっていくと
血流が良くなっていくのが実感できます。

マッサージはお風呂あがりに
リラックスして行うのがおすすめです。
ストレス解消や精神の安定にも繋がります。
テレビを観ながら、音楽を聴きながら、
のんびり行うことができる時間を作ってみましょう。

もしパートナーが手伝ってくれそうなら
コミュニケーションもかねて
してもらうのも素敵ですね!

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