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2014.10.28

こま切れ睡眠

「赤ちゃんが生まれたら寝不足になるから
眠れる間に寝ておけ」

妊娠中、こんなことを言われたことはありますか?

母乳育児を続けたママたちに、
辛かったことを訊ねると、

「夜中の授乳で
とぎれとぎれにしか眠れないから、
身体がまいっちゃうかと思ったー」

と訴える人が多いです。

けど、これは
実は『睡眠不足感』なのであって
『睡眠不足』とは違うんですよ。

わたしたちは、夜は7時間ぐらいまとめて
睡眠をとらなければ健康によくないという
先入観を持っているんです。

だから、
わずか2〜3時間ごとの夜中のおっぱいは、
睡眠不足の元だと勘違いしちゃいます。

たしかに、産前は
7〜8時間しっかり眠ることで
健康でいられます。

だけど妊娠後期になってくると
睡眠パターンが変わりはじめ、
ママモードに突入します。

産後の準備が妊娠中から始まるのですね。

出産前と出産後では睡眠の質が変わります。
私たちの身体は、赤ちゃんを産むと
短時間で深い眠りを1日に何回もとる身体に、
赤ちゃんの要求に合うように変化していくんです。

母乳をあげている間、
添い寝、添い乳がいいとされるのは、
ここにも理由があります。

すなわち、赤ちゃんが隣で泣き始めると、
その声はママの耳から脳へ伝わり、
プロラクチンという母乳ホルモンを分泌させ、
身体の中から目覚めるように
うまく仕組まれているんです。

赤ちゃんには夜も昼もありません。
生後2ヶ月ぐらいまでは、
どちらかというと夜行性だという子も多いです。

生まれて間もない赤ちゃんが夜行性なのは、
ママのおなかの中にいた時代に
ママからもらった
「こま切れ睡眠ホルモン」のせいです。

しかもママのおっぱいホルモン、プロラクチンは
昼間と夜間だと圧倒的に夜間に分泌が増えるので
あえて赤ちゃんは夜行性で、
夜中に頻繁におっぱいを飲むように
できているのです。

だから、一見睡眠不足でしんどいように思うけど
夜中の授乳はさぼってはいけないんですよ。
夜中にしっかり授乳することで、
生後2ヶ月ぐらいまでの赤ちゃんは
グングン体重が増えていくんです。

ママの身体も
それに応えられる身体になっていなければ、
子育てなんて無理!

自然の神様は、
本当に不思議で素晴らしい身体の仕組みを
プレゼントしてくれてるんです♪
いろいろなところで
人間のカラダは上手くいくように
プログラミングされているのですね。

残念ながら産院では
このようなママの身体の変化、
自然の生理は
あまり教えてくれないですよね。

だからママたちは、
「睡眠不足」の思い込みにとらわれちゃう。

あらかじめ聞いておけば、
産後の母乳育児はもっとリラックスして
楽しくできるかもしれないのにね。

けど、なかには
ホントに疲れきっているママもいらっしゃいます。
そんなママを見ていると、
大抵は、昼間に赤ちゃんと同じリズムで
生活をしていない例が多いようです。
TVをみたり、本を読んだり、家事をしちゃったり。

赤ちゃんが眠っている間に
自分の時間を持とうとすると、
当然、本当の「睡眠不足」になっちゃいます。

経産婦さんで退院後すぐに自宅に戻る場合や、
産後の手助けが望めない場合は、
本当の意味での「睡眠不足」になりやすいです。

産後間もないみなさんは、家事はあと回しにしても、
赤ちゃんと一緒に眠る時間を優先しましょうね。

少々掃除が行き届いていなくても
赤ちゃんは大丈夫です!
病院の新生児室を出た瞬間から、
赤ちゃんは雑菌たちと共存する運命なんですから。

ちなみにわたしは
こま切れ睡眠歴16年目に突入。

すっかりこのサイクルに身体が慣れてしまいました。
逆にわたしの場合
夜7〜8時間もまとめて眠ったら
体調崩すんだろうなぁ〜。

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