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2015.09.16

医療者の言動

女性の社会進出が進み、
責任のある立場を任されているワーキングママも
多くなってきています。

女性の仕事に対する意識も変わってきたことから、
晩婚化や出産の高齢化も進んできています。

ばぶばぶでも
40代の妊婦さんやママは
珍しくありません。

わたしも10人目は39歳で妊娠、
40歳で出産しました。

先日、42歳のママが来院されました。
決して若作りしているわけでも
老けてるわけでもなく
人間としての精神的な成熟を感じさせる、
安定した女性の魅力を放つ美しいママでした。

赤ちゃんの1ヶ月健診で
わが子を抱く彼女に
看護師が言ったそうなんです。

あら〜今日はおばあちゃんと来たの?
いいわね〜♪

彼女は冷静です。
サラリと笑顔でかわしました。

今日は主人も一緒に来たんです。

すると看護師は

まぁ〜おじいちゃんもご一緒に?

一見、火花が飛び散りそうなエピソードを
彼女は笑い話で
わたしにしてくれたのですが

うーーーーーーーーーーーーーーーーん。
なんだかすごく
考えさせられてしまいました。

確かに、
高齢出産が珍しくない時代になっても
その一方では、若くして出産し、
その子どもも同じく若年で出産した場合
30歳代後半で孫ができるということも
あり得るわけで。

そういう意味では
42歳の若いおばあちゃんであるケースも
じゅうぶんあるにはあるのだけど、

医療者の軽はずみな無意識の言動が
どれだけ人を傷つけるか
考えなければいけないと思いました。

そして、今日来院されたママは
胎児の心拍が急に低下したことで
緊急帝王切開でのお産になったそうなのですが、

そのときに医師から

だいたいこんなチンチクリンな身体で
普通には産めんわ!

と言われたそうなんです。

「チンチクリン」って何!!!
そりゃ彼女は148cmのかわいらしいママですけど!

緊急のお産になって
不安いっぱいの妊婦さんに向かって
そんな言い方ないですよね。

こころを閉じたり、開いたり。
不安になったり、安心したり。

医療者の言動は、
患者さんの心理に影響を与えます。

わずかな診察時間で、
患者さんの情報と希望を即座に聞き出して、
正確に診断し、わかりやすい説明のもと
適切な治療に導いていく・・・。

と同時に、
患者さんがホッとできるような
安心感、満足感を提供すること。

これは医療者が向き合わねばならない
永遠のテーマだと思います。

ママたちの心理を踏まえた
丁寧で温かみのある対応、
わたしはちゃんとできているかなぁ?

知らず知らずのうちに
ママを傷つけているようなことがないかなぁ?

冗談が冗談にならないような軽はずみな言葉を
口走っていないかなぁ?

彼女の話を聞いて
医療者としての自分自身を
振り返るきっかけとなりました。

ばぶばぶにはさまざまな理由でママたちが訪れます。
「さまざまな理由」ということは、
ひとりひとり理由が違い、
気持ちもみんな違うということです。

つまり、同じ対応をするだけでは、
最良のケアとは言えません。

おっぱいに痛みがあるママと、
痛みがないママ。

子育てが楽しいママと
楽しめないママ。

双方にかける言葉、
それが同じということは、
気配り・心配りが行き届いていないのと
同じですよね。

医療者が行うべき最良のケアとは、
自分が患者さんの立場になった時を想像することや
患者さんが何を求めているのかを
考えて行動することです。

医師や看護師として、常にオーバースタンドの立場で
相手を操作しようとするのではなく、
気持ちに寄り添おうとするアンダースタンドの立場で、
患者さんを理解し支援するアプローチが
絶対に必要!と思います。

「忙しい」とは字のごとく
「心を亡くす」状態のことです。
どんなに患者さんが多くて、
多忙を極めていても、そのひとりひとりを、
人として尊重し大切に接することを
忘れてはいけないと思いました。

ばぶばぶでわたしが、常にインディゴを基調とした
服装で統一しているのは
身だしなみに気をつけることで
ママに不快な思いをさせない意識と配慮。
マナーだと思っています。

ママの意向に沿って予約診療を行うことは、
なるべくお待たせせずに診察できる状況を作り、
みなさんの負担を減らすサービスです。

これについてはもうすぐ
みなさんが今よりずっと便利に使える
ばぶばぶサイトとして
生まれ変わる予定です!

目の前のママの事を考え、気持ちに寄り添い、
自分なりの言葉や支援で満足してもらえるような
わたしらしい「お声かけ」。

できてるかな?

これからも意識していきます!

緑と色とりどりのお花が
咲き乱れる癒しのばぶばぶエントランス。
純和風の落ち着いた院内。

相手がその場にいなくても、
助産院としての心配りが感じられるようなお出迎えの準備は
医療における「おもてなし」だと思っています。

誰かの真似や義務ではなく、
自分なりの思いやりの心を表すおもてなし。
ママが心地いいと思える空間作りや
癒し効果のある緑や花などを配置することは
一見直接ママに関わることではないみたいに
思えるけど、
来院した方を大切に思う気持ちを表した、
何よりの方法だと考えています。

不安や痛みをかかえたママの気持ちに寄り添い、
同じ目線で物事が考えられる医療者。

心のこもったお声かけや、
今行うべき支援は何か、
最善の選択肢ができる助産師に
なりたいです!

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