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2020.05.14

神業やな!母乳が作り出す抗体

先日、web相談で
この春、保育園に入園した1歳3ヶ月児の
断乳を保育士さんに勧められ困惑しているママと
お話しました。

『母乳の栄養は生後半年でなくなる』

6ヶ月を過ぎたら
母乳メインよりも離乳食にシフトチェンジしていかないと
身体の弱い子になって痛い目に合う
(痛い目ってなんや!( *`ω´))

という話をときどき聞きます。

そして、その説を真に受けて
本気で悩んでおられるママも多いです。

でも、
ちょっと冷静に考えてみてくださいね。

母乳は血液の加工品なので
栄養がなくなることはあり得ません。

〝身体の弱い子〟という表現については、
そもそも子どもの免疫系は
小学校1年生になる頃にようやく完成に
近づきます。

6年もかかるわけです!

ということはつまり、
未就学児の免疫系は未熟なのが当たり前、
基本的に身体はみんな弱いねん。

人間の身体は、
本当によくできています。

生後半年以降も授乳を続けている限り
母乳を通して子どもに与えることのできる免疫は
ずっと継続されていきます。

この地球上に生まれた限り、
わたしたちは

健康を害するなんらかの症状を
発症してしまう病原菌や、

自覚症状はとくにないんだけど、
実は密かに感染してたらしい・・・
気づかんかった!

というような、ダイレクトに体調に変調を
きたすことのない菌など
ありとあらゆる微生物たちと共存しています。

子どもでも大人でも、
免疫系が弱っているときは、
身体が菌に負けてしまうこともありますが、

元気なときはたいてい、
知らず知らずのうちに体内では
さまざまなウイルスや細菌が侵入してきては、
免疫系が働いて異物を排除、

そのつど、入ってきたウイルスや細菌に対する
抗体を作り出し、健康を保っています。

母体が作り出した抗体は母乳に移行します。

だから、おっぱいを与えている間はずっと
母乳を介してママが作り出した抗体を
免疫系の未熟な子どもに
分け与え続けることができます。

ママが風邪っぽいとき、

「母乳から風邪の菌が子どもに移行したらたいへん!」

そんなイメージが先行して
自己判断で一時断乳してしまうことがあります。

でも、覚えておいてください。
母乳から子どもに病原菌は移行しません。
移行するのは
ママの体内で作った病原菌に対する抗体です。

ですから、
ママの体調がイマイチなときこそ、
積極的におっぱいを飲ませたほうがいいんです!

保育園入園後も
細々と授乳を続けているママたちから

「うちの子、
まだ一度も保育園を休んでいません、
強いです!」

という嬉しいお話を
いくつも聞きます^ ^

もちろん、ミルクで育っている子や
すでに断乳完了している子も

保育園で流行る特有の感染症にかかることなく
皆勤賞!

強っ!

という、ありがたいケースもあるし、
母乳だけが万能だということではないですが

全体的な印象としては
やっぱりおっぱいっ子は強いな~と思います。

さらに、ここから!
もっとすごいおっぱい免疫の秘密をお話ししましょう。

ママは健康だけど
子どもだけがどこからか感染症をもらってきた場合にも

ウイルスや細菌を含む子どもの唾液から
乳腺組織は悪者微生物の存在に気づきます。

そして、ママが風邪をひいた場合と同じように
免疫システムを作動させます。

すごくないですか?
これこそが、おっぱいの神秘です!

長期授乳をされたママは経験があるかもしれませんが、
子どもって、熱っぽいときや胃腸炎にかかったときなど
体調が悪いときは食べることを拒否しても
いつも以上におっぱいにしがみついてきますよね。

その理由は2つ。

(1)本能的に、消化吸収力が低下した弱ったカラダに
無理のかからない優しい栄養分と十分な水分を
母乳から摂取すること

(2)感染症に対する抗体を
代わりにママに作ってもらって
抗体入りの母乳を飲んで体内に戻してもらうこと

具合の悪い子どもは
夜通しグズグズ言って
一晩中おっぱいから離れません。

看病中のママはヨレヨレになることもありますが、
いつもより頻回授乳のときは
もしかしたら子どもの体内に悪さをする
微生物が侵入したことのサインなのかもしれない
と考えてみてくださいね。

だから、1歳を過ぎても、2歳になっても、
子どもが欲しがる限り、
ママの心身が許すのなら
おっぱいは続けて構いませんよ♪

子どもの行動のすべては、
意味や理由があるんですね!

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