ツーン・・・チクチク。母乳が奥から湧いてくる感覚

現在5ヶ月の娘を育てているのですが、
授乳、ミルクに関する質問です。
現在ほぼ完母の状態で、
何かあった時の為ミルクを1～2日に1回40～50ml与えています。

午前中は母乳の出も良く娘もよく飲んでくれますが、
午後からは吸ってもらって1分後ぐらいに母乳が出る感覚があり
娘の欲求とのタイムロスがあります。
特に夜は体が疲れているのか2分近くかかる場合もあり
ギャン泣きされてしまいます。

なにか母乳の出が良くなる秘訣などありましたら
教えていただきたいです。

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『母乳が出る感覚』

授乳を開始すると数十秒～何分かで
おっぱいの奥からツーン・・・
またはチクチクした痛みを感じることがあります。

母乳が湧き上がってくるこの感覚を
射乳反射と呼びます。

１回の授乳で、一度も感じないママもいるし、
何度も感じるママもいます。

また、授乳を始めると数秒で
すぐ感じることもあれば
冒頭のママのように、
感じるまでに時間がかかることも。

イメージとして、

射乳反射を感じる＝母乳生産量が多い
射乳反射を感じない＝母乳生産量が少ない

と不安に思ってしまいがちなので

「どうしたら射乳反射を起こせるの？」

という相談は本当に多いです。

ツーンとする感覚があるかないかという
ママの『自覚』と、

授乳中の乳腺内で
『実際に射乳反射が起こっているかどうか』

そして
『母乳が出ているかどうか』は
あまり関係がないことが知られています。

産後まもなく、
乳腺内にあらかじめ作って溜めておいた
母乳がたくさんある場合（おっぱいが張っている状態）では
ツーン、チクチクは感じやすいかもしれません。

ですが、授乳期間も長期になってくると
おっぱいは学習して
吸われてもいないのに過剰に母乳を生産して
乳腺内に溜めることをしなくなります。

つまり、
吸われて初めて新鮮な母乳を生産して
射乳する、という方式に変化していくのです。（刺し乳）

このおっぱいの学習は
初産より経産婦さんのほうが早期に行われる傾向が
あります。

なので、おっぱいのツーン、チクチクは
経産婦さんのほうが自覚しにくいです。

射乳反射というのは
母乳が生産される現象を指す言葉ではなく
溜まっていた母乳が
外に押し出される現象をいうんですね。

そのメカニズムは、

乳頭を吸われる→オキシトシンが分泌されて
溜まっていた母乳が押し出される→乳管の内圧が上がる
→乳腺が太く短い形に変形し拡張する

ただし、そのときの乳管の拡張は、
時間が長いときもあれば短いときもあって
拡張の回数も、１回の授乳につき
１回ぽっきりだったり
３回も繰り返し拡張する場合もあって
同じママであっても一定しません。

そして、その拡張の回数と秒数と
赤ちゃんの直母量は必ずしも比例しなかった
という研究結果も存在します。

つまり、赤ちゃんの直母量と
乳管の拡張の仕方（射乳反射）とは
一致するわけではないんですね！

哺乳量、射乳時間、授乳時間、授乳歴は関係ないし、
２４時間トータルの母乳生産量と哺乳量も関係ない。
射乳反射が起こる回数は授乳のたびに違う。

射乳の起こり方は、
1日のうち、時間帯であったり、
ママの疲労度やリラックス度によって
多少違うわけです。

授乳をしている限り
射乳反射そのものはみんな起きているんだけど、
ほとんどのママは気づくことができないだけ
ということもわかっています。

１回の授乳で、どれぐらいの間隔で
何回起こっているかは、気にしなくて大丈夫。

授乳１回の直母量も、射乳反射の回数も、
そのときどきによって、多少差はあるけど
赤ちゃん主導の授乳をしていれば
２４時間トータルの哺乳量は
足りるようになっているのです。

まとめると

ツーンとした感覚がない＝母乳生産量が少ない
ツーンとするのに時間がかかる＝母乳の生産量が少ない

という判断は的外れだったということですね！

赤ちゃんの要求と、ツーンの感覚に
タイムロスがあるときは
実際、赤ちゃんはスムーズに飲めないから
イライラするかもしれないけど、

授乳はあくまで１回１回の状況で
よし悪しを判断するのではなく
1日トータルとして考えるようにしてみましょうね！