HISAKOブログ

母乳で赤ちゃんが貧血になる?

baby - 母乳で赤ちゃんが貧血になる?
1歳1ヶ月の男の子。
ほっぺたと唇を真っ赤に染めて、
よちよち元気に歩きまわっています。

先日、MRの予防接種のため
小児科に行ったそうで、
まだ母乳を飲んでいると伝えると
小児科の先生は怪訝な顔で言い放ちました。

「この子は貧血です」

え?
何を根拠に貧血?

先生、男の子をチラッと見ただけです。
念入りに彼の身体を観察したわけでもありません。
血液検査をしたわけでもありません。

けど、

「だってお母さん、まだ母乳飲ませてるんでしょ?
だったらこの子は貧血です」

「鉄剤を飲ませなさい!
じゃないと、たいへんなことになるよ!」

・・・この手の話はよく聞きます。

母乳のみで育っている赤ちゃんは貧血になる
→だから早く断乳を!

母乳の鉄分は少ない
→だから早く離乳食を!

そんな情報が独り歩きしていますよね。

赤ちゃんは、ママのおなかにいる胎児期後半に
鉄分を十分に蓄えて生まれてきます。

だけど、低出生体重で生まれた赤ちゃんや
早産児は、胎内で十分な貯蔵鉄をたくわえる前に
生まれてきてしまいます。

妊娠中にママが
妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、鉄欠乏性貧血など
なんらかの合併症を抱えていて
胎盤機能がよくなかった場合、

生まれてきた赤ちゃんの貯蔵鉄は
確実に少ないです。

つまり、胎内環境が良好とは言えなかった場合や
胎内や生後すぐに赤ちゃん自身がなんらかの病気や障害を
抱えてしまった場合には

より免疫力を上げて「生きる力」が必要になるため
ただでさえ健常赤ちゃんより貯蔵鉄含有が少ないにもかかわらず
多くの貯蔵鉄の消費が必要になり、
赤ちゃんは貧血を起こしてしまいます。

社会的に恵まれない発展途上国など
周産期管理が十分に行われていない地域では
赤ちゃんの鉄欠乏性貧血は蔓延している現実があります。

そういった地域では、
赤ちゃんに鉄剤を与えることで病的な貧血は劇的に
改善することができるでしょう。

でも、日本みたいに恵まれた国では
妊婦管理から新生児管理まで高度な医療で守られています。

ですから、正期産で生まれた健康な赤ちゃんにとって
「貧血が~!」って騒ぎ立てことに
どんな意味があるんでしょうか・・・。

「母乳が悪い、母乳が!」

って言うけれど、

赤ちゃんの貧血は、
生まれたあとの栄養法うんぬんよりも、
彼らが生活する地域の特性・・・つまり環境要素が
もっとも影響を及ぼすのです。

母乳を飲み続けることで
貧血が悪化することはありません。

そうあるべきだから。
真っ当な理由があるから。

母乳中の鉄は
わざわざ濃度が薄くなっているのです。

通常、赤ちゃんの身体は、
生後6ヶ月ぐらいまでは、貯蔵鉄で足りていても
新たに鉄分を摂取すればするだけ
バカ正直に吸収してしまいます。

一方、大人の身体は、
体内の鉄分が不足すると摂取した鉄分の吸収率を上げ、
十分に足りているときには
吸収しないように自動的にコントロールされています。

もしも母乳に豊富な鉄分が含まれていて、
鉄の吸収をセーブできない赤ちゃんに飲ませ続けたら
鉄分過剰になって嘔吐や下痢などの症状をはじめ、
赤ちゃんの肝臓や脾臓に負担をかける可能性だって
あるわけです。

どんな栄養素も、不足もあかんけど
過剰もあかんのですよ。

赤ちゃんの生理的メカニズムを考慮して、
鉄の過剰摂取を防ぐために、
あえて母乳中の鉄分は少なめの含有量に
設定されている自然の摂理には
神秘を感じずにいられませんね。

母乳に比べて、
粉ミルクにはたくさんの鉄分が含有されていますが、
赤ちゃんの体内に入ったとき、
粉ミルクの鉄分は、たったの4%しか吸収されません。
(食べ物からの鉄分吸収は10%です)

それに比べて、母乳の鉄分の吸収率はなんと50%!
驚異の吸収率なんです。

生まれながらにして所有している貯蔵鉄が
底をつき始めるのはだいたい生後9ヶ月ごろ。

だから、それ以降からは
離乳食からしっかり鉄分を補給していきましょう、
母乳に頼ってちゃダメだ!

という指導が
一般的になるのですね。

貯蔵鉄が底をつく月齢なのに、
鉄含有の少ない母乳ばかりでは
赤ちゃんの体内の鉄は足りんようになる
→鉄欠乏性貧血!→えらいこっちゃ!

という流れなのでしょうけど、
極端やでなぁ~。

子どもが急激に成長する1歳前後は
鉄が足りなくなっても、ある意味当たり前だと思います。

どんどん成長する身体に、鉄の摂取量が
おいつかない~!って
それだけ順調に成長している証拠で
嬉しいことですよ。

離乳食は、
食べるには食べるんだけど、肉や魚は全然食べてくれない、
炭水化物ばかり好む・・・
という赤ちゃんも少なくありません。

鉄分は、動物性のほうが吸収率がいいです。
レバー、牛肉、魚、かつお、鮭など。
植物性だと、ほうれん草、大豆やひじきなど。

でも、どんなにママが
さまざまな食材から鉄分を摂取させたいと願っても
肝心の赤ちゃんが都合よく
口を開いてくれるとは限らないわけですよ。

食べるけど、偏ってる~
それでは結局、有効に鉄分は摂取できませんよね。

だったら、いっそのこと
宇宙規模(おおげさ)吸収率の
母乳からの鉄摂取に頼ったほうがいいんじゃない?

母乳は貧血になるどころか、
貧血予防のためのお助けマンやん!!

吸収率のいい鉄分を含む母乳を飲んでいる子のほうが
鉄分不足になりにくいやん!

母乳から摂取する量だけでも不足を補うことができるねんから
むしろ、離乳食が始まっても
母乳からしっかり鉄分補ってや!

という考え方もあるんです。

乳児期後半から、食べ始める1歳前半までの数ヶ月間は、
血液検査をすれば
数値上は貧血だと言われるかもしれません。

それは母乳のせいでも、離乳食のせいでも
後天的な理由ではないからね。

貧血になる、ならないは、
赤ちゃんが十分な貯蔵鉄を持って生まれてきたかどうかに
かかっているのです。

どんなに食べない子でも、
1歳半までにはそこそこ食べ始めますよ。

ですから、発達・発育に深刻な影響を及ぼすような
長期的な鉄分不足は常識的に考えにくいです。

一時期、ちょこっと貧血があったとしても

顔色が悪い
表情がない
元気がなくゴロゴロしてばかり

明らかに病的じゃない?
そういった症状がなければ
様子をみていいんじゃないかと思います。

わたしたちはママからおっぱいをもらって育つ哺乳類です。
哺乳動物のくせに、その母乳が重大な栄養不足だとしたら
とっくに人間、絶滅してるでしょうね。

冷静に考えたらわかりますよね。
そんなこと、あるわけないのです。

ママの目からみて、
子どもが順調に育ってるな~っていう実感があるなら大丈夫です!

目の前のわが子の姿を信じて
前向きにおっぱいを続けてくださいね!

 

 

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