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2016.07.27

1ヶ月健診までの体重増加

1ヶ月健診で

「体重の増えが悪いから
ミルクを足してください」

と指摘されたというママが
来院されました。

診せてもらうと赤ちゃんは
出生時が3580g
生理的体重減少で生後3日目に3300gまで減り
2週間健診で3700g
1ヶ月健診で4100gでした。

多くの産院の小児科では
なぜだかわかりませんが
1ヶ月健診で
「出生時より1000g増えるべきだ」と言います。

なぜ?
どういう基準で1000gなのでしょうか?

その数字を導き出した
医学的根拠は何?
それを立証する論文がどこかに存在するの?

ほんと、意味がわかりません!
ナゾですー!

仮に、小児科の先生の力説する
出どころ不明のナゾの基準、
『出生時から計算して1000g増』を
適応して計算をしたならば
1日にだいたい33g増ならOKだ
ということになります。

この赤ちゃん、
ナゾの基準の出生時から計算すれば
1ヶ月健診でプラス520g、
1日の増加量は17g増。

33g増にはまったく満たないから
ブブー!!!×××

ってことでしょうか。

でも、
生理的体重減少の最下値体重から計算すれば
1ヶ月健診でプラス800gで
1日の増加量は26g増になります。

17gと26gって
えらい差ですよ!!

生まれてすぐの赤ちゃんには
生理的体重減少というものがあって、
生後3日目ぐらいに出生時より体重は減るのが
当たり前です。

なので、
赤ちゃんが健康に育っているかどうかの指標は、
出生時の体重を基準にするのではなく
生理的体重減少で最下値になった体重を
スタートラインとして計算すべきなんです。

ちなみに、ユニセフ(WHO)の基準では
新生児の体重増加基準は
1日に18g〜30g増です。

この赤ちゃんは、
出生時体重からの計算だと
1日17g増だから、ユニセフの国際基準にも
満たないことになりますが

生理的体重減少の最低体重から計算したら
1日26g増だから、ユニセフの国際基準に
十分足りていることになりますね。

すなわち、
出生時体重からの計算と、
1ヶ月健診で出生時より1000g増という
ナゾの基準に当てはめた判断なら

「哺乳量が足りてないよ、ミルク足して!」

という指導になるけど

生理的体重減少からの計算と
ユニセフの体重増加基準に当てはめた判断なら

「おっぱい足りてますね、
この調子でがんばりましょう!」

という指導になり

それって180度、両極の指導やん!
どないやねん!

なのです。(ー ー;)

覚えておいてください。
出生時体重から計算するのは間違いです。

赤ちゃんの体重増加スピード、
スタートダッシュの時期も
みんな同じではなく、幅があるものです。

その間違った計算方法で指導されて
本来必要ではないミルクを
補足されてしまっている赤ちゃんや、
「自分は母乳が足りない体質なんだ」って
産後、最初から母乳育児に自信喪失、
諦めムードになってしまうママが
どれだけいらっしゃることか・・・。

ヘコんだ時点で勇気を出して
ばぶばぶに来てくださったママは
まだいいんです。
間違いは正せばいいだけのことだから。

でも、多くのママは
産院での間違った指導を鵜呑みにして
非効率な空回りの育て方を強いられて、
結果、何が正しいのだか
わからなくなっておられる・・・

どうにかしてあげたい!
って思うけど・・・
どうにもしてあげられない現実・・・

一番いいのは、
ママたちの支援者である医療者たちが
正しい知識を持って
きっちり指導にあたってくれること。

先日も、ばぶばぶに来られていた
小児科医のママが

「わたしもまさに、
出生時からの体重から判断して
ミルクを足せと指導していました!
目からウロコです!」

とおっしゃっていました。( ̄▽ ̄)

ユニセフ基準の体重増加最低ライン、
1日18g増なら
せいぜい1ヶ月健診では
出生時より体重は500gぐらいしか
増えませんよ。

それが何か?

です!!!

前述のように、赤ちゃんの体重増加率は
とくに問題がなくとも
個人差が大きいものです。

ゆっくりめの赤ちゃんであっても、
ただ体重だけ、その数字だけを見て
おっぱい足りてるだの足りてないだの
判断してしまうのはおかしいです。
対応策としてすぐ「ミルク補足!」というのは
冷静さに欠けるし、短絡的すぎます。

「それしか対処の方法
思いつかんのか〜い!!」

って、
ツッコミたくなります^ ^

スタートがのんびりの赤ちゃんも
体重以外のさまざまな側面から

その子が医学的に支援が必要な状況なのか、
待ってあげればいいだけのことなのか

正しく判断して
包容力ある指導を提供させていただく
必要があると思います。

ときに、ママが医師に意見すると
嫌な顔をされた、という話も聞きますが、
素敵なお医者さん、
的確な助産師さん、保健師さんは、
たくさんいらっしゃるからね!!

ママに対して
露骨に嫌な顔を出しちゃうような医療者は
その程度の人間だってことです!

「合わないな〜」
「なんかちょっと違うかな〜」

と感じたら、
そこに執着しないで、
自分がしっくりくる支援者さんに出会えるよう
動いてくださいね!

誰のためでもない、
あなたの大切な赤ちゃんです。
あなたの貴重な子育てです。

合わない支援者にむりやり合わせて
しんどくなる義理なんてありませんよ♪

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